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2007年12月21日 (金)

池田信夫症候群-事実への軽侮

池田氏やイナゴさんたちの書き込みを読んでいると、彼らには共通して「事実への軽侮」という特徴があるように思われます。

労働問題であれ、何であれ、およそ社会に生起する現象について論じようとするときに、最も重要なことはそれが事実に立脚しているという点であるはずです。

事実に立脚しない、つまりそれが事実ではないのではないかと指摘されても何ら反論できないような虚構の上に百万言を費やして壮大な理論を構築しても、それはテツガク作品としては意味を持つこともないとは言えませんが、少なくとも社会を対象とする学問としては無価値であるといわざるを得ないでしょう。

今回の池田氏の行動は、自分から、私の論文中の独自の意見にわたるところではなく、労働問題を知っている人間にとっては常識に類する程度の前提的な部分にのみ噛み付いて、罵倒した挙げ句、間違いを指摘されると何ら反論もせずに人格攻撃のみを繰り返している点に、最大の問題があるわけです。

(労働時間から偽装請負から派遣から解雇規制に至るまで、論点はてんこ盛りにしておいたはずなんですが、そういうところには噛み付けないんですね。)

おまけに、小野旭先生(私も何回もいろいろ教えていただいた労働経済学の大家ですが)が云ってもいないことを云ったとでまかせを並べて、小野先生に対して「そんなとんでもない莫迦なことを云う人物なのか」と誤解されかねない事態を招いた点、私を天下りと罵るのは自由ですが、小野先生を池田一派であるかの如くでっち上げたという点では、これはほとんど名誉毀損と云うべきでしょう。

まあ、しかし、池田氏やそのイナゴたちにとっては、そんな「事実」などはどうでもいいのでしょう。

事実への軽侮。

これが彼らを特徴づけるもっとも重要な思考行動様式であるように思われます。

(追記)

私はここ4年間、東大の公共政策大学院で労働法政策を講義していますが、その冒頭で、「職工事情」と「資本論」を読むと日本とイギリスの原生的労働関係の実情がよく判りますよ、といっています。

え?資本論?

そうです。ただし、労働価値説とか何とか難しい理屈を並べたところはスルーしてよし。読んでもよくわからんだろうし実を云えば私もよく判らん(笑)。

しかし、資本論第1巻には、厖大なイギリス政府の工場監督官報告が引用され、分量的には半分近くを占めています。これが大変役に立つ。マルクス先生がこうやってダイジェストを作ってくれていなかったら、大英博物館にこもって調べなければならなかったものが、文庫本で手軽に読めるのですから有り難いことです。

マルクス先生の理論は100年経って古びても、彼がダイジェストしてくれた工場監督官報告はいつまでも役に立ちます。

池田氏の「学術博士」論文は、”IT革命のお陰で日本的経営は古くなった”という10年前にマスコミで流行した「理論」をもっともらしく飾り立てた代物のようですが、そういう議論は10年で古びていますが、古びたあとに残る事実の重みがかけらでもあるのでしょうか。

事実を軽侮する者は、ピンの先で天使が踊る議論が崩壊した後に何ものをも残すことはないのです。

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コメント

『資本論』の一巻といえば、ミョウバンを混ぜた粗悪なパンの話が一番頭に残っています。
あれをみれば昨今の食品問題など…といつも思うわけですが、誰もが簡単にアクセスできる形で産業革命後のイギリスの状況を詳しく知ることが出来るのですから、大変便利なものです。

マルクスの理論的貢献も、それがあるからこそ生きてくるわけですから、ちゃんと調べずに勢い言い立ててもどうにもならないということは博士だと分かってるはずなのですが、困ったものですね。

「東大の公共政策大学院で労働法政策を講義していますが、」というのは何のための枕詞ですか?GRIPSと同様に東大公共政策も、そこに就学する官僚としては単に一回止まり的なステップなので、そこで講義したことを自分の正当化のために使うのは、東大出身者としてはせせら笑うものです。
池田さんも同様の権威付けをよくなされるので、同じ穴の狢だと思います。要するにきちんと学問を修めないのに、天下りでアカデミックに逃げて、その上で学界での審査を経ずに、ポジションだけで自分を権威付けするという点では、それが(ほぼ)偽学位の学術博士である池田さんも、身内論文ばかりの貴殿も変わりないです。

>学問の本質は博士号にのみ在ると心得ている人々なのでしょう。ディプロマミルが流行る所以ですね。

おいおい、それなら今の仕事を即効おやめになっては?博士号コンプの連中にエセ博士号を授与する役人のアリバイ工作に従事している島流し役人がさ、しかもご本人はその博士号すらもってない、学問的業績がまったくない御仁なわけだからどうなってるのか。
完全に実務というならそりゃ監督官に先生になってもらったほうがいいだろ。でも君の勤務先は院だよ。
結局実務経験では
監督官>>>>>>>>>>>>>>>>島流し官僚
学問では
博士号取得者>>>>>>>>>>>>>島流し官僚
なわけだから、そもそも君の存在意義ってなに??
税金で食わせてもらってる奴が暇すぎてネットでルサンチマン発散してなにやってんの?気持ち悪い。
仕事しろよ。

お下劣なコメントしている方々、郵政解散の時は小泉自民党に投票しているんでしょうねーきっと。

池田信夫氏がどの程度の知性の持ち主なのかは下のページを読めばわかりますよ。
http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20070427
http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20070429

両者はイデオロギーが異なるので理解に至ることはないでしょう。同じものを見ても異なるものにしかみえないのだから、北朝鮮や中東の基本的思想が日本人に本質的に理解できないことと同じことです。お互いに理解できない自分の無力さを批判として書き綴り慰めとしているように見えますね。イギリスはじめとするEU諸国は確かに日本よりもまともな政治と労働政策をしているかもしれないがそれが現状、最も優れているとは到底思えないし、日本の官庁等がそれを目指して日々できることを努力しているとは思えない。実際に日本の企業の労働者はあえいでいるし、それに政府や官庁が効果的な対応をすばやく行っていない。簡単にできることをしていないで、他人に事実を無視しているといっているのではどちらも同程度の思想家にしかない。お互いが異なることはいっていても役に立たないという点ではまったく同一です。
自分がすることはやっている最中にはそれが正しいとは誰にも思われないものです。むしろ、ほとんどに反対されてうまくいくはずがない、理想ばかりで現状にあっていないと批判されるものです。それでもなお、自分を信じることができ、それをやり遂げる。そして、すべてが終わり、振り返り、自分以外の人たちがあれはよかったといってくれたときにはじめてそれが正しいかどうかが評価されます。
物事を変えようと進行させている最中にはそうしたことが正しくないと思うばかりか、現状を悪くしているとさえ思うことは人間のごく普通の心理であり、当たり前のことです。
そして、日本人が非常に陰湿なのはその考えや状況を批判するのではなく人間個人を直接批判するという性質をもっていることです。このブログにも相手のブログにもそうした同じ陰湿さが漂っています。
これはマスコミなどにも見られる日本人に特有の集団イジメの性質でしょう。

え!
大学院でマルクスの資本論を読ませてるんですか!?今だにそんな人がいるとはびっくりですよ。
あまりにも学生がかわいそうだ。

難しいお話は私のような下層の人間には理解できませんが、今の状況は判ります。先生方のような東大や官僚の方政治家の方自分が正しいと意見を論じられるのは結構ですが現実が物語っているのではないでしょうか?すばらしい学問も民衆のためにならないのであれば価値のあるものなのでしょうか?口論を繰り広げるのはかまいませんが、あなた方先生がやるべきことは他にあるのではありませんか?
下の人間は下の人間でがんばりますから、先生方も宜しくお願いします。
一刻もはやく暮らしやすい世の中になることを心から願います。

>池田信夫氏がどの程度の知性の持ち主なのかは下のページを読めばわかりますよ。
面白いです。参考になりました。この程度なんでしょうね。
攻撃的な人ほど実は能力が伴わないという感じがします。

こんにちは
あるサイトに下のように書いてありました。
池田氏はもう、何十年も同じようなことをいろんな
場所で同じことを繰り返しているのでしょう。
以下引用です。
◇「ネット・ストーカー」について(2003.10.1)
http://homepage3.nifty.com/martialart/sikou.htm
(略)
 この人にならって昔話をすれば、私は幾度かこの人を見かけたことがある。彼は学生時分に西部氏の追っかけのようなことをしていて、かまって欲しいのか、うるさくがなり立てては西部氏に一喝され 、しゅんとして逃げ出すといったことを幾度か繰り返していた。しばらく見かけなかったが、インターネットという利器を得て、またぞろ学生時分の恨みを晴らそうとしているらしい。 追っかけても受け入れられないので妄想にかられつつ「一派」にまで執拗なストーカー行為を及ぼすわけだ。まあ、こう した例を見せつけられると、 淋しい人にとって、ネット社会は憂さ晴らしの天国に違いないと 改めて感じる。それでいてこうした人物に限って「信頼できる制度」うんぬんと説教するのだから、たまらない。
(略)

なんか池○氏教団の方々元気がありませんね、今回は。前回に引き続き今回も、両氏の論争については、hamachan先生が圧倒しているのは一目瞭然ですからねぇ。前回は、自らの誤りを悟った池○氏の巧みな話術ににより、みんなずるずると論点を忘れて、まさに「悪口合戦」に引きずりこまれていきました。
「天下り」「重箱の隅をつつく議論」「低学歴」等々。これって本来の論点になんか関係ありましたっけ?さすがに二回目ともなると、さすがの池○教信者の方々も「・・・」と沈黙するものなのかな。知的なレベルは高い人ばかりであることは確かでしょうから。
そもそもhamachan先生を天下りやら低学歴やら属性攻撃する人たちに聞きたい。そこまで見下している人のブログをどうしてわざわざ見にくるのですか?そこまで見下している人をどうして簡単に論破できないのですか?
今回先に仕掛けたのは池○氏です。どうして最初の論点に立ち返って徹底的にやらないのかな。実はこの争いが早く収束することを一番強く願っているのは、他ならぬ・・・。

まあ今回の論争の内容に関していえば池田氏が完全に的外れであるとは思うが(彼はいつもそうだが)、論争の内容と関係のないところで彼が言うことにも一理ある。

いまどき博士号をもっていない人が大学で専任で教えていてはいけないよ。

GRIPSほど客観的にみて奇妙奇天烈な大学はないと思うよ。要するに欧米では公務員が博士号をもっているのが普通だからとういうことで、急いで作った官立のディプロマミル大学なんじゃないかな。通常の大学に通って地道に学位を取得する謙虚さがない役人の考えそうなことだけど。

>いまどき博士号をもっていない人が大学で専任で教えていて>はいけないよ。
一年以上前のものにレスですが、、、、。
池田氏の同僚にこのことばを言ったらどうですか?
上武大学には博士号をもっていない、教授、准教授など
教鞭をとっておられる方がたくさんいるではないですか?
池田氏は自分の大学の同僚に同じように話すべきです。

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