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2007年12月13日 (木)

民営化は万能ではない

毎日新聞のコラム「発信箱」。今回は与良正男氏。

http://mainichi.jp/select/opinion/hasshinbako/news/20071213k0000m070159000c.html

>多くの人がそうであるように、私も長期ローンを組んでどうにかマンションを買った時、「これで無鉄砲に会社を辞めることなどできなくなったなあ」と思ったものだ。かつて持ち家政策の推進役だった故田中角栄元首相は「持ち家で住宅ローンを抱えれば人は保守化する」と語ったという。そうかもしれぬ。

 その政治的意図はともかく、長期ローンは右肩上がりの経済成長、終身雇用、年功序列型賃金という日本社会の特性を前提としており、私も恩恵を受けたのは確かだ。

 そんな時代は過ぎ去り、持ち家どころか、少なからぬ若者が「夢は正社員」という格差社会が到来した。当然、住宅政策もそれに見合ったものにしなくてはならない。

 独立行政法人の改革をめぐり、渡辺喜美行革担当相と他閣僚の対立が続く。渡辺氏の突破力は買う。が、私たちが先日社説で指摘したように賃貸住宅供給などを仕事にしている都市再生機構の民営化は慎重に考えるべきだと思う。

 無論、家賃が月35万円といった物件を機構が持つ必要はない。ただ、安い家賃の賃貸住宅はますます必要となっているのではないか。仮に民営化した場合、低家賃の方向に向かうとは思えない。

 介護事業の不正行為を例に出すまでもない。この1年、私たちは何でもかんでも民間に移せばいいわけではないことを学んだ。経済効率だけでは済まない分野もあるのだ。

 住宅政策をどう進めるか。格差問題を考えるうえでも公営住宅を抱える地方自治体も巻き込んだ議論が必要だ。政界でそんな声があまり聞かれないのが不思議でならない。

八代先生がどうしても「年齢の壁」をぶっ壊したいのであれば、教育費も住宅費も全部込みで面倒見てくれる年功賃金制をぶっ壊したいのであれば、別途住宅政策の方を面倒見なくてはいけないというのは、ちょっと考えれば誰でも判る道理だと思うのですよ。

労働政策と住宅政策は盾の両面であり、不即不離の関係にあるわけで、ただでさえ欧州諸国に比べて圧倒的に市場原理に委ねてきた住宅政策を更に一層民間ベースに委ねると云うことは、それだけ一層それを購入可能な年功賃金制を堅持し、更に昂進させるという政策的インプリケーションを持つわけです。

もちろんそれも一つの選択肢なので、そうしたいのならそうすればいいのですが、問題は論者や政治家の頭の中でそういう因果連関のシナプス回路が形成されていないんじゃなかろうかと疑われるケースがあることなわけで。

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