フォト
2023年2月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28        
無料ブログはココログ

« 資本主義と熟練 | トップページ | 労政審中間報告 on 派遣 »

2007年12月26日 (水)

JILPT存続

玄田有史先生のブログで、「JILPTの存続を求める研究者の会 ご賛同いただいたみなさまへのご報告」が掲載されています。

http://www.genda-radio.com/2007/12/jilpt_1.html

>12月24日午前に行われた閣議において、独立行政法人の見直しのなか、労働政策研究・研修機構(JILPT)については廃止および統合をいずれも行わず、存続が決定された模様です。

9月末以降、突然、JILPTの廃止が報道されて以来、多くの懸念を抱きながら独法見直しの動きを注視してきました。そのなかで、11月初旬、JILPTの廃止がきわめて現実味を帯びているという情勢にあることを知りました。同時に、その存在の社会的意義が十分に理解および議論がなされないまま、財政支出削減の名のもと、廃止計画だけが既定事実の如く進行している状況に、強い危機感を持ちました。

そこで、最終的に54名の労働研究者の方々に、呼びかけ人として参加いただき、JILPTの存続を求める研究者の会を独自に立ち上げ、要望文を作成いたしました。要望に対し、賛同を広くお願いしたところ、日本内外の多くの方々から、賛意の署名をいただくことができました。

要望文は、賛同の署名リストを添え、首相、官房長官、官房副長官、厚生労働大臣、行政改革担当大臣、政府行革本部等の他、自民党行政改革推進本部関係の有力議員、行政減量・効率化有識者会議の有識者、専門委員の方々等にお送り致しました。要望については厚生労働省の記者クラブにおいて記者会見も行いました。

呼びかけ人の方のなかには、新聞や雑誌等に、JILPTが存続すべき理由について、ご寄稿いただいた方も複数いらっしゃいました。また直接、行革大臣を含む関係者に、要望の趣旨を直接もしくはメール等でご説明いただいた方も、いらっしゃいました。

嬉しいことに、会事務局のもとには、これらの働きかけがJILPTの存続決定に少なからず効果があったとの情報を得ておりました。実際、厚生労働大臣は、折衝の場で、学者や研究者等から強い要望が届いているということを、折に触れて説明されていたようです。

これらもひとえに存続要望に呼びかけ人および署名者としてご賛同いただいた皆様のご協力の賜物と考えます。

賛同署名は、12月24日現在、日本内外から749名の方々から頂戴しました。署名に付されたJILPTの改善提案については、責任をもってJILPTの理事長および執行部に伝えます。

皆様から寄せられた期待を受けて、JILPTが今後、労働研究の公器として、発展していくことを願ってやみません。

一方で、歴史ある研究機関である、国立国語研究所の他機関への移管が決定されるなど、研究そのものの社会的意義に対する認識には、深刻な財政状況のなか、依然として厳しい環境が予想されます。

その意味でも、労働研究の公的機関の今後のあり方をこれからも見守り続けることが必要に思います。

改めまして、今回のご協力、ありがとうございました。

JILPTの存続を求める研究者の会・事務局
仁田 道夫・玄田 有史

まあ、世の中には事実無根の誹謗中傷をまき散らすことを使命と心得る人々が少なからざる数いるものであるということは最近のいろいろな現象からも思い知らされることではありますが、JILPTのような労働専門機関に対してのみ異常な執念でもって攻撃をする人々が、この労働社会問題が国政の最重要課題となりつつある時期に一部マスコミで妙にもてはやされたという事実を、私たちは深刻に受け止めるべきなのだろうと考えます。

前にもちょっと書いたことですが、労働問題というのは何よりも仕事の現場で働く人々の問題であり、その人々に届くような言葉が発信されなければならないのだと思います。

もちろん、独立行政法人労働政策研究・研修機構法にはその目的として、「内外の労働に関する事情及び労働政策についての総合的な調査及び研究等並びにその成果の普及を行う」ことが掲げられていますし、現にメールマガジンをはじめとしてその「成果の普及」にも力を入れているのですが、いささか「研究」のレベルの高さに引きずられすぎていないかという反省も必要ではないでしょうか。

JILPTの前身の日本労働協会のときには、「労働問題に関する研究及び資料の整備を行うこと」のほかに、「労働問題に関する講座を開設すること」「労働組合、使用者団体等の行う労働教育活動に対して援助を行うこと」が業務として明記されていました。

「労働教育」という言葉が死語となって久しい(ウィキペディアにも登場しません)今日ですが、高度な研究成果よりも労働法や労使関係の基本的な知識を働く人々に伝えるという使命も、時代がぐるりと大きく回転して、だんだん高まってきているように思われます。

« 資本主義と熟練 | トップページ | 労政審中間報告 on 派遣 »

コメント

労働教育にはまったく賛成します。
ハローワークで学卒を担当していた6,7年前、「職業講話」といわれるものを高校の定時制で行う機会が何度かありました。その時、私は短い時間の中で、「残念だけど君たちは不利な立場にある。今から言うことを憶えておけ」と、最賃やアルバイトでも労災が適用になること、解雇は簡単にはできないことなど、簡単な労働法を説明し、「こういう場合はここに訴えろ」と公的機関を紹介し、東京ユニオンや、できたばかりの首都圏青年ユニオンも、「名前だけでも書いておけ。必要になったら、自分で電話を調べろ」と訴えました。
行く前に、先輩が、「定時制では誰も職業講話を聞いていない」というのを、「あなたの話がおもしろくないからだ」と腹の中で思っていましたが、そのとおり、皆、少なくとも静かに聞いていました。
本当に労働法が必要な人たちが、それを学ぶ機会がなく、本気で誰も教えていない。ハローワークの同僚も勘違いしている人がいる。「仕事とは・・」などと悠長なことを聞かせる前に、不利な立場の人間には、自分を守る方法を教えることが重要だし、自立とは自分ひとりで生きることではなく、社会的資源をうまく活用できる力を身につけることでもあるのに。
でも、本当は高校生に話を聞かせるのは難しいですよ。あの、玄田先生さえ、苦労されたみたいですから。

人の尻馬に乗るようですが、そうですね、「労働教育」について。フリーターやニートにならないように、と、早くからいろんな仕事についての話をするとか、職場経験をさせるとかの動きがありますね。わたしはこれに疑問を持っています。「13歳のハローワーク」という本も話題になったことがありましたが、わたしはこのタイトルそのものに抵抗がありました。で、読んでいませんんが、13歳くらいで就職のことなんか考えるような教育はしてほしくないですね。子どもの通う公立中学で「職場学習」とかで、近隣の職場で数日の実習、などというのもあって、疑問でした。ごく短期、希望ではなく割り当て、などなど。高校になればバイトくらいするのですから。
「少子化」を憂えて、産むための即効薬のような政策はないか、的発想と似ていますね。
そんな近視眼的な「就職しろよ」教育ではなく、働くことについて、まともな働き方について、働く権利について、などを自分でしっかり持てるような、広い「労働教育」を学校でしてほしいし、JILのような国の機関はそういうことをバックアップすべきでしょう。
ところで、JIL=「労働政策研究・研修機構」の得意分野の国際比較について、「少子化」についてはけっこういろいろと研究を発表していますが、フリーター・ニート対策以外の「労働教育・労働研修」についての研究、ってどういうものがあったでしょうか。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: JILPT存続:

« 資本主義と熟練 | トップページ | 労政審中間報告 on 派遣 »