EU派遣指令案成立目前で一旦休止
昨日と本日、EUの雇用社会相理事会が開かれておりまして、昨日は因縁のEU労働者派遣指令案が懸けられたんですが、さてその結末は・・・。
http://www.timesonline.co.uk/tol/life_and_style/career_and_jobs/article3007332.ece
タイムズ紙によると、イギリスの味方をする国は遂に特定多数決を封じることのできる3分の1の票数を割ってしまった模様です。つまり、イギリスが反対しても、賛成票3分の2以上で、労働者派遣指令案は成立するという状態になってしまったようです。
では、昨日遂に派遣指令案がめでたく成立したのかというと、そうではなく、多数派諸国が一旦矛を収めたようなんですね。
それはなぜかというと、例の憲法条約がポシャって作り直したEU改革条約の署名が来週リスボンで予定されているので、それへの悪影響をおもんぱかって、とりあえず昨日強引に多数決してしまうことは避けたと、こういうことのようです。
ですから、これはもう「日は数えられた」という奴で、今月中にも再度理事会が開かれ、正式に採択されることになると思われます。
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