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2007年11月 8日 (木)

労働組合こそ教育を語れ

IMFJC(金属労協)の機関誌『IMFJC』に、読売新聞の徳永さんという方が標題の文章を寄稿しています。教育再生会議つながりというわけではないのですが、なかなか面白いので、ご紹介しておきます。こういう「フツー」の感覚で教育を語る人が少ないのが問題なんですよね。

http://www.imf-jc.or.jp/public/kikanshi2/07natsu/pdf/32-33.pdf

>先の統一地方選で、まだ20代の候補者が、学校の先生の「あたりはずれをなくす」と公約に掲げていた。これを目にしたとき、あんたはいったいどれほどの人物なのか、とあきれてしまった。ただ有権者受けだけを狙って掲げたのだろうと思った。

何より、スイカでも買うかのように、人間について、しかも学校の先生に対して「あたりはずれ」と言う神経を疑う。こうした発言がどれほど先生を貶(おとし)めていることか。失礼だが、私自身の尺度で見れば、国会議員にだって「あたりはずれ」がある。文部科学省の官僚にも「あたりはずれ」はある。どんな組織にも「あたりはずれ」は付き物だろう。それが人間の社会というものだ。何ごとも完璧を求めすぎると、過激な政策に走りかねない。一定の人間にレッテルをはり、そうした人たちを排除する恐怖社会になりかねない。

この候補者に限らず、先生に対して最近、「あたりはずれ」という言い方が広くされているような気もする。人々から謙虚さという美徳が失われてしまったかのようだ。教育問題は私の担当外だが、教育再生会議や文部科学省の教育改革論議にも、そんな印象を持った。
再生会議は改革と称して、様々なことを提言した。授業時間10%増の実現という項目がある。再生会議のメンバーはみんな、子供のころ、学校の勉強がよほど好きだったんだろう。そうでなければ、現場の意見もよく聞かず、こんなことを簡単に言い出すわけがない。

再生会議のメンバーには、1日7時間の授業を1か月ほど体験した上で提言してほしかった。さらに、講師として1日7時間授業を担当してもらう。小学校の先生並みに複数科目を教えるとなれば、授業の事前準備で寝る暇がないかもしれない。
全国に大号令をかける提言だ。そのくらい真剣に考えるべきだろう。
メンバーは、将来それが悪政だったと分かった場合でも、結果責任は負わない。被害を受けるのは子供で、責任は先生が問われる。

>誠に失礼だが、教育再生会議のメンバーや文科省の官僚、大学の教育学の教授などより、家庭や社会の歪みを一手に引き受け、ネコの目のように変わる文科省の方針に耐えつつ、黙々と教育現場で奮闘している先生を尊いと思う。子供たちに慕われ、子供たちに信頼されている先生にこそ頭が下がる。私も常に心しなければいけないことだが、弾のとんでこない銃後の批評者より、戦場に立ち続ける人を尊敬する

この6月の株主総会では外資系投資ファンドによる株主提案が相次いだ。その多くは増配の要求だった。日本の経営者を無能扱いするようなファンドもあったが、そんなファンドの代表者が、経営者として大きな実績を残した人物だとは聞かない。
理不尽な増配要求がまかり通るようになると、会社の従業員は、投資ファンドに利益を捧げるために働く奴隷のような立場になりかねない。全従業員に利益を十分に還元していってこそ、企業の長期的存続も可能となる。企業の20年、30年先を見据えるという考え方は、投資ファンドにはない。
この構図は教育問題と似ている。教育再生会議や文科省は投資ファンドのようだ。学校の先生が会社の経営者であり、会社と従業員が児童・生徒だ。
正しい教育、正しい経営をしてほしいというのではない。間違った教育、間違った経営をされたら取り返しがつかない

日本経済を支える民間企業の労働組合員が、教育問題で発言しないのはおかしい。もの作りの現場もあれば研究開発の現場もある。そうした現場で多大な貢献をしてきた人たちは、どのような初等中等教育が望ましいと思っているのか。政府はこのような人たちの意見こそ重視すべきである。ここは謙虚にならず、労働組合には津々浦々に響き渡るような声で見解を述べてほしい。
ステレオタイプの思考を脱し、時には共感できる経営者と連携する柔軟さも必要だ。常に世相をみつめ、少しでも世相を明るく、活気のあるものとしていく。労働組合は、その大きな役割を担っている。

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