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2007年11月 7日 (水)

司法研修所で講演

昨日、司法研修所で講演してきました。内容は、労働政策の基軸の話で、いままであちこちで話してきたのと同じなので省略しますが、講演のあとの雑談で、昨年は講師に大竹文雄先生を呼んだのだが・・・という話が大変興味深いものでした。

大竹先生、例の福井秀夫先生と一緒に出した脱力じゃなかった脱格差本の解雇規制が雇用に与える影響の「実証分析」を披露して、自信たっぷりに解雇規制の問題点を指摘したところ、並みいる裁判官たちから猛然と反発が噴出してけっこう凄かったそうです。

まあ、法律専門家の目から見たら、「季刊労働者の権利」で労働弁護団の方が批判していたように、「粗雑、無謀、安易な分析手法」ということになるのでしょうね。

ただ、逆に言うと、法律専門家の眼差しはあまりにも個別労働者にも見向きすぎていて、「木を見て森を見ず」に陥っている危険性もあるわけです。

まあ、大竹先生の分析(あるいは理論経済学者の分析手法一般)は「森を見て木を見ず」というよりも、「現実の木も森も見えておらず、地図上の森の記号を見ているだけ」という嫌いがなきにしもあらずなので、法律家からはとても我慢できないところがあるのは確かなのですが、とはいえ、現実の木は一本だけでそそり立っているわけではなく、森という生態系の中で、森を構成する木々の一本として存在しているわけなのですから、森の状況を抜きにして、一本の木の権利のみを抽象的に取り出すこともまた、現実の木の扱い方としていささか問題があるのも事実なのですね。

その意味では、森を森総体として見つつ、その中で個々の木の有り様を見る視角が必要なわけで、政策論的発想というのは、そういう意味で法解釈学的発想をいささかなりとも中和する効果があるのではないかと思っています。

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