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労働法案の修正協議

世間は福田・小沢会談に関心が集中しているようですが、当ブログはそれよりなにより労働法案の行方です。

今朝の朝日ですが、

http://www.asahi.com/politics/update/1030/TKY200710300353.html

>衆院厚生労働委員会で継続審議中の最低賃金法改正案について、民主党と与党が修正協議に入っていることが30日、わかった。民主党が対案で打ち出していた「全国一律の最低賃金の創設」を断念。政府案の修正案を示したことで、与党側も協議に応じた。与野党とも今国会での成立を目指し、調整している。

 民主党は、支持団体の連合が最賃法の早期改正を強く求めていることもあり、与党との歩み寄りを優先。かわりに、最低賃金の決め方について「労働者が人たるに値する生活を営むための必要を十分に充(み)たすこと」との文言を政府案に加えるよう求めている。最低賃金の大幅引き上げを図る根拠を明確に打ち出す狙いだ。

 また、同様に対案を出していた労働契約法案の修正案も示し、派遣やパートといった就業形態にかかわらず「均等な待遇の確保が図られるべきだ」との原則を明記。有期契約労働者についても賃金などで正社員との差別禁止を盛り込んだ。

 一方、労働基準法改正案は、何時間の残業から賃金の割増率を引き上げるかをめぐって両者の隔たりが大きく、成立は困難な見通しだ。

大体、想定していたようなところに落ち着きつつあるようですね。

現に生活費に大きな地域差があり、生活保護額にも大きな地域差がある以上、全国一律最低賃金などというのは筋が悪いことは判っていたわけです。一方で、「労働者が人たるに値する生活を営むための必要を十分に充たす」ってのは、リビング・ウェイジの思想を法律上に明記しようということで、興味深いところですね。

この問題を本格的に追求していくと、生活を維持するための賃金リビング・ウェイジとそうでない家計補助的労働の賃金を同じ最低賃金という枠組みで論じていていいのかという、大変本質的な論点にぶち当たるのですが、まあそこまで論じるつもりはなさそうですが。(下の赤木さんの本に関わる論点ともつながってくるのです。これは)

労働契約法案の方も、審議会で最後の最後まで入れるか入れないかで揉めに揉めて、最終的に答申の直前に落ちた均等待遇原則を復活させるというのは、妥協として一番筋がいいことは間違いありません。

労働時間については、私は個人的に今回は潰すのが一番いいと思っています。割増率などというおまけみたいな話ばかりにかかずりあうのではなく、労働時間法制はそもそもいかにあるべきかという本質論を正面から議論し直して貰いたいと思っています。

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