グダニスク造船所閉鎖問題
グダニスクといって分かる人はどれだけ残っているでしょうか。
かつてダンチヒと呼ばれたこの街は、共産党支配下のポーランドで、ワレサ率いる連帯労組が共産党支配に反旗を翻した歴史的に由緒正しい街であり、かつてレーニン造船所と呼ばれたグダニスク造船所は、そういう歴史的に由緒正しい造船所であります。
ところが、共産党支配を倒して自由市場経済になった結果として、これを閉鎖するという話になったわけです。も少し細かくいうと、ポーランド政府がこの造船所に出していた13億ユーロもの補助金がEUの競争法に反するということで、EUからやめろといわれてしまったんですね。そうなるとこの歴史的に由緒正しい造船所は閉鎖せざるを得ない。
ところが、市場経済原理的には正しいこの判断に対して、欧州議会の様々な政治的立場の議員たちが揃ってそれは考え直せ、と。それは政治的に正しくない。
なにしろ、今ポーランドがEUの加盟国としてここにいるのは、この造船所の労働者たちが連帯の旗を掲げて立ち上がったからなんですからねえ。
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