フルキャストを事業停止に追い込んだ港湾荷役
今朝の朝日はなんと日雇い派遣市場と球場名市場を地獄への道グッドウィルと二分する大手のフルキャストが事業停止命令を受けたという記事が一面トップでした。
http://www.asahi.com/national/update/0802/TKY200708020381.html
>厚生労働省は、人材派遣大手のフルキャスト(本社・東京都渋谷区)に対し、3日に事業停止命令を出す方針を固めた。労働者派遣法で禁止されている港湾荷役業務に、労働者を派遣していたとみられる。これまでも禁止業務への派遣を繰り返しており、全事業所が事業停止の対象となる可能性が高く、一定期間新たな派遣ができなくなるため経営に影響が出そうだ。
関係者によると、フルキャストの関西の事業所が今年5月、数人の労働者を港湾地区での荷役業務に派遣したという。労働者派遣法では安全確保の理由などから、港湾や建設、警備といった業務への派遣を禁じている。
だあからあ、朝日の記者さん、いつになったら日本のヤクザ史を勉強してくれるんですかあ?
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2007/07/post_2170.html
前にも書いたように、安全を云うなら、製造業にも危険有害業務は山のようにあります。いや確かに「アブナイ」世界なんですが、安全衛生的にアブナイんじゃないんです。
何か手ごろな本はないかなあと思っていたら、ちょっと偏向していますけど、こういうのがありました。
http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480818287/
近代ヤクザ肯定論ー山口組の90年 宮崎学
史上最大のヤクザ組織、山口組の歴史と実態に迫る!神戸の沖仲仕の群れから生まれた小さな組が、4万人の巨大軍団へと変貌をとげた、その原動力とは。
第1章 山口組の誕生―仲仕からヤクザへ
第2章 振興山口組の発展と衰退―米騒動から敗戦まで
第3章 闇市の混沌のなかから―窮民アウトローとしての出発
第4章 港の顔役―山口組の港湾支配
第5章 大衆芸能の裏側―美空ひばりと山口組
第6章 高度成長と全国制覇―頂点に立った山口組
第7章 被差別民の前楯、後楯―被差別部落・在日コリアン社会とヤクザ
第8章 対抗権力としての近代ヤクザ―山口組壊滅せず
第9章 近代ヤクザの変質と終焉―日本のヤクザが終わるとき
全港湾の関係者あたりからはいろいろと異論のあるところだと思われますが、一つの歴史叙述としては参考になります。
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