ハローワーク市場化テスト
柳澤大臣の記者会見で、ハローワーク市場化テストを実施する東京の職安が発表されました。墨田と渋谷の二カ所ですね。
http://www.mhlw.go.jp/kaiken/daijin/2007/07/k0724.html
>かねて私からも申し上げておりましたとおり、両方で並行して窓口を作りますので、あまり小さい所ではそういうことはできないということで、そうするとかなりの規模ということで、100名以上くらいのハローワークを一つの基本的な考え方で適当な場所を探しておりましたが、今回、渋谷と墨田ということで非常にある意味でテストをするのにはふさわしいということで決定させていただきました。以上です。
(記者)そのハローワークの関係ですけれども、今後の見通し、例えば1年とか2年とかでテスト結果が出て、その後どうなるかというあたりをご説明いただけますか。
(大臣)これは、20年度内にスタート、若干、いろいろ準備もかかるということで、20年度内にスタートするわけですが、これ、まさに窓口を並行して置きますのでかなり競争的な仕事ぶりということが期待できようかと。元々ですね、ハローワークの方も、他の市場化テストの時もそうですけれども、民間の方々が仕事を運ぶ、運営の仕方というのはやっぱりちょっと官が今までやってきたのと違いまして、なるほどなというところがかなりいろいろあるようですので、そういう意味では、非常に参考になるのではないかと考えています。いずれにいたしましても、この市場化テストというのは、ハローワークは、やっぱり全部民にするということが条約上できないんですね。そういう意味で、一定の制約があるんですけれども、しかし、その市場化テストの実はできるだけ上げていただきたいと考えています。
(記者)今おっしゃった市場化テストの実というところなのですが、どういうところを比較というか、評価の対象にしたいとお考えなのですか。
(大臣)これはですね、サービスの仕方も、実際に窓口に来られた時のサービスの仕方が、まずハローワークの大きなポイントかと思いますが、その前のいろいろ求人を出していただく際の、求人サイドとのいろいろな折衝というものあるわけでございます。これは、最近は、年齢制限というのはいろいろと法規上も手当てをしているわけですが、従来、自主的な努力をしているような時には、かなり説得して、その年齢制限の募集要項のところはいろいろ考え直していただくというようなことが実際にあったわけで、それで、今日、50%以上の、年齢制限をつけない求人というものが実現できたわけですが、それやこれやいろいろ、実際に企業から求人が出るところ、あるいは、企業から求人を出していただくところ、こういうようなところでもいろいろな働きかけが事実上行われる。官と民のアプローチの違いというか、そういったことがあって、それが結果にいろいろと反映するのではと、このように考えています。
(記者)今の件ですけれども、テストの期間の目途というのはありますか、それと、他の地域への拡大なども考えておられますでしょうか。
(大臣)これは、少なくとも1年ぽっきりとかということではなくて、3年、そこでやっていただくということになろうかと思います。その後、拡大するかということについては、まだちょっと私ども考えておりません。元々、経済財政諮問会議の方は、東京都23区内というようなお話でしたので、なかなかこれ、先ほども言ったように、ILO条約があるものですから、そこの受け入れるかどうかというところで、かなり難しい問題があったのですが、踏み切ろうということでやりました。それを何と言っても、やってみての状況、実績、そういったものを見て、またいろいろ何か新しいことは考えるのだったら考えるべきだろうと、このように考えます。
(参考)
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2007/03/post_dec2.html
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2007/04/post_e43f.html
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2007/04/6_1c2d.html
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2007/04/post_300c.html
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2007/04/post_463a.html
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2007/04/post_5edd.html
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2007/05/post_9c5b.html
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2007/05/post_020a.html
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2007/05/post_2055.html
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2007/06/post_6614.html
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2007/07/post_fcf0.html
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2007/07/post_dee7.html
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お。いよいよ実施場所が決定ですね。以前このブログに東京のハローワーク職員の方が「ガチンコ勝負をしなければ理解してもらえない」といったコメントをしておられました。八代先生などは、過去にハローワークの市場化テストに絡んで、「役人との競争は赤ん坊と同じ」といった刺激的な発言までなさっています。
他の先進諸国の労働行政職員が、職業紹介に関する専門的教育を受けながら業務に従事しているなかで、ハローワークにおいては、職員に対する体系的な教育は皆無です。そんななかで、組織任せにせず、若手を中心に、自ら時間と費用を負担してキャリアカウンセリングの資格やスキルを獲得する動きが、急速に広がってきたのも事実のようです。
今後の動向が楽しみです。
投稿: いよいよ | 2007年7月26日 (木) 12時17分
もうあまり知る人も少なくなっていると思いますが、その昔基準系に労働基準監督官という専門職があるんだから、安定系にも職業紹介官という専門職制度を設けるべきだという議論が組織内的にはあったんですが、雇用保険業務と人事上差別するのかという反発でお蔵入りしたという逸話があります。
まあ、国税とか監督官のようにビシバシ法令通達で業務を遂行するというのとは違いますから、そういうハードな制度化になじみにくいのは確かでしょう。
この辺、地方自治体で福祉とかやっている職員とも共通する問題でしょう。広くいえば、公的部門におけるソフトな専門性をどう仕組みとして掬い上げるのかの問題ですね。
投稿: hamachan | 2007年7月26日 (木) 15時52分