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2007年6月20日 (水)

OECD雇用見通し2007刊行

昨日予告した標記書物が刊行されたようです。

http://www.oecd.org/document/38/0,3343,en_2649_34731_36936230_1_1_1_1,00.html

第1章はブラジル、ロシア、インド、中国(いわゆるブリックス)の労働市場。その手の人には必読でしょう。

第2章は「More jobs but less productive? The impact of labour market policies on productivity 」と題して近頃日本でもかまびすしい雇用と生産性の問題を取り上げているようです。曰く、雇用親和的な労働市場政策の生産性と経済成長への影響は何か?社会保護は生産性に有害か?市場依存型の労働市場が高水準の雇用と力強い生産性の向上を同時に達成する唯一の道か?これは読まずばなるまい、ってとこですね。

第3章が本書のメインテーマでしょう。グローバル経済における労働者はより脆弱になってきたのか、という問題です。中国やインドの国際経済への統合によって、労働者がより不安定になり交渉力を失ってきたのか?オフショアリングの雇用や賃金への影響は何か?政策決定者は労働者がグローバル化の公平な分け前を得られるように何ができるのか?これは面白そうです。

第4章は社会保護の雇用への影響がテーマ。保険料ベースから税金ベースにすることが雇用機会創出に役立つかとか、低賃金労働の税社会保険負担を低減し高賃金労働に負担を高めることの得失などが論じられているようです。

第5章は失業者のアクチベーション。各国職業安定機関の様々な手段が検討されているようです。

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