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2007年5月14日 (月)

研修・技能実習制度研究会中間報告

先週金曜日、厚生労働省の「研修・技能実習制度研究会」から中間報告が出されました。

http://www.mhlw.go.jp/houdou/2007/05/h0511-3.html

この問題については、マスコミも結構追っかけていろいろ突込んだ記事なんかを書いたりしているので、大体のことは皆さんもご承知でしょうが、

>実務研修中の研修生が実質的に低賃金労働者として扱われている等の問題が生じているが、組織的な労務管理体制が不十分な中小零細企業を中心に、「労働」とならないよう「研修」の性格を担保することは困難であることから、「研修(1年)」+「技能実習(2年)」については、最初から雇用関係の下での3年間の実習とし、労働関係法令の適用を図る

というのが、最大のポイントです。ある意味みんな「研修生が実質的に低賃金労働者として扱われ、残業までさせられている」と分かっていながらそうでないふりをしてきた問題に、きちんと対応しようということですから、適切な方向性だと思います。

また、やや興味深い点として、

>日本人の労働市場への悪影響を防ぐため、同等報酬要件の判断の前提となるガイドライン(目安)を設定し、実習生の賃金水準が目安に照らし著しく低い場合には同等報酬要件の遵守状況を調査し、必要な措置を講ずる

というのもあります。これは「受入れ企業の一部には、専ら人件費の削減を目的として、あえて日本人を採用せず、技能実習生を低賃金労働力として悪用しているケースもみられ、労働市場への悪影響が懸念されている」という実態に対処するためのものです。

「詳細な報告書については、追って公表することとする」とありますが、大筋はこの中間報告の方向で進められるでしょう。

これに対し、報道によると、経済産業省が(外国人労働問題についてどういう権限をお持ちなのかはよく分かりませんが)「外国人研修制度の維持求める」報告書案をまとめたのだそうです。

http://www.asahi.com/politics/update/0511/TKY200705110344.html

>研修制度の存続を前提にした上で、不正を発覚しやすくしたり、罰則を強化したりする施策の充実を提言。労働基準監督署などの窓口で研修生が母国語で相談できるようにすることや、不正行為をした受け入れ団体への罰則強化などを求めている

のだそうですが、労働者ではないという虚構の上に制度を組み立てるというのはもういい加減やめた方がいいと思いますね。

これは外国人研修生だけの問題でもないのです。

>研修医の4割が「過労死ライン」の80時間を超す時間外労働

http://www.asahi.com/life/update/0514/TKY200705140035.html

なんて記事を見ても、やっぱり「研修生」という意味不明の身分にしておくのは、いろんな意味で問題でしょう。この辺は、しばらくしたらちょっとまとめてみたいと思っていますが。

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