ある老社会学者のエッセイ
これは雑件です。「日本の労働法政策」に関するエントリーではありません。
加藤秀俊さんという高名な社会学者の方が、猪瀬直樹ブログにこんなエッセイを寄せています。
http://www.inose.gr.jp/mailmaga/mailshousai/2007/070329.html
ホワイトカラーエグゼンプションをネタに書いてはいますが、もちろん、労働問題については何の知識もないまま、大学の先生というご自分の大変狭い経験のみに基づいてあれこれもっともらしいことを書き並べた、まあよくあるタイプの典型的なヨタエッセイではあるのですが、こういうのが偉い先生のご発言として有り難がられるのが、まあ現代日本の知的風景というものなのでしょうね。
相当のご高齢である加藤さんご自身の無知を咎め立てするつもりはあまりありません。むしろ、こういうヨタを政治的に使うある種の人々のやり口が、いかにも典型的だなあ、というのが率直な感想です。
少なくとも、八代先生も、今回の専門委員会報告書に見られるように、この問題については大変的確なご認識をされるに至っているわけで、もはやこういう無知蒙昧を振り回すメリットなどどこにもないのですがね。
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