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ILOの三者構成原則

1 ILO自体の三者構成原則

 ILOは第一次大戦直後にベルサイユ条約によって設立されたもっとも古い国際機関の一つであるとともに、政府代表だけでなく使用者団体及び労働組合の代表がその意思決定機関に正式に参画する今なお唯一の国際機関である。

(1) ILO憲章

・加盟国の代表者の会合は、必要に応じて随時に、且つ、少なくとも毎年1回開催する。総会は、各加盟国の4人の代表者で構成する。そのうちの2人は政府代表とし、他の2人は各加盟国の使用者及び労働者をそれぞれ代表する代表とする。(第3条第1項)
・加盟国は、各自の国に使用者又は労働者をそれぞれ最もよく代表する産業上の団体がある場合には、それらの団体と合意して選んだ民間の代表及び顧問を指名することを約束する。(同第5項)
・理事会は、次の56人で構成する。政府を代表する28人、使用者を代表する14人、及び労働者を代表する14人(第7条第1項)
・使用者を代表する者及び労働者を代表する者は、総会における使用者代表及び労働者代表がそれぞれ選挙しなければならない(同第4項)

(2) フィラデルフィア宣言

・総会は、この機関の基礎となっている根本原則、特に次のことを再確認する。
(a)労働は、商品ではない。
(b)表現及び結社の自由は、不断の進歩のために欠くことはできない。
(c)一部の貧困は、全体の繁栄にとって危険である。
(d)欠乏に対する戦いは、各国内における不屈の勇気をもって、且つ、労働者及び使用者の代表者が、政府の代表者と同等の地位において、一般の福祉を増進するために自由な討議及び民主的な決定にともに参加する継続的且つ協調的な国際的努力によって、遂行することを要する。

2 加盟国の三者協議

(1) ILO基準(144号条約・152号勧告)

 ILOの制定する国際労働基準に関する国内三者協議体制を要求したもの。

・批准加盟国は、[ILOに対する回答や報告の提出、条約や勧告の権限ある機関への提出、未批准条約の実施のための措置の検討等]について、政府、使用者及び労働者の代表者の間で効果的な協議を行うことを確保する手続を運用することを約束する。(第2条第1項)

(2) 労働行政(150号条約・158号勧告)

 労働行政一般について三者間の協議体制を要求したもの。

・この条約の適用上、・・・「労働行政制度」とは、労働行政について責任を負い又は労働行政に従事するすべての行政機関、並びにそのような機関の活動を調整し、使用者、労働者及びそれぞれの団体との協議並びにこれらの者及び団体の参加を確保するための制度的枠組みをいう。(第1条第b号)
・批准加盟国は、国内法令又は国内慣行に従い、労働行政の一定の活動を非政府団体、特に使用者団体及び労働者団体、又は、適当な場合には、使用者及び労働者の代表者に委任し又は委託することができる。(第2条)
・批准加盟国は、その国内労働政策の分野における特定の活動を、国内法令又は国内慣行に従い使用者団体と労働者団体との間の直接的交渉によって規制される事項とすることができる。(第3条)
・批准加盟国は、労働行政制度内において公の機関と最も代表的な使用者団体及び労働者団体又は、適当な場合には、使用者及び労働者の代表者との間の協議、協力及び交渉を確保するため、国内事情に適する措置をとる。(第5条第1項)

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