フレクシキュリティの日程
欧州委員会の今後の日程表によると、フレクシキュリティに関する文書は6月27日に出されるようです。普通、そこまで細かく日程を決めたりしないものですが、なぜかこれだけ日にちが入っています。
http://ec.europa.eu/atwork/programmes/docs/forward_programming.pdf
(これの43ページ目です)
「更なるフレクシキュリティに向けて:フレクシビリティとセキュリティをよりよく結合する」とでもいうのですか。年末までに共通原則を採択できるようにとあります。
実は最近、欧州委員会のHPにフレクシキュリティのコーナーが設けられているのですが、
http://ec.europa.eu/employment_social/emplweb/news/news_en.cfm?id=216
フレクシビリティにも、労働市場のそれ、労働組織のそれ、労働関係のそれがあるし、セキュリティにも雇用のセキュリティもあれば社会セキュリティ(つまり社会保障)もあると書いてあって、デンマーク型の解雇自由で手当が手厚いというモデルにばかり話が逝かないようにという担当者の気持ちが伝わってきます。
このあたりは、ネオリベチックな欧州委員会首脳と、企業レベル労使関係に執着がある第5総局担当官の間に相当の温度差があるので、今後どうなるかたいへん興味深いところです。
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