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日本経団連の外国人材受入提言

日本経団連のHPに、「外国人材受入問題に関する第二次提言」が掲載されています。

http://www.keidanren.or.jp/japanese/policy/2007/017.pdf

中でも注目されるのは、「製造部門等における技能者」の受入を全面に打ち出したところでしょう。

>製造業、建設業、機械組立、造船等における技能者の将来にわたる慢性的な不足を解消すべく、労働需給テストの導入を前提に、日本語能力や技能の要件を満たした外国人材を「技能」の在留資格で受入れる方向で検討すべきである。なお、当面は経済連携協定を含む二国間協定のスキームを活用し、送出し国側の責任を明確にしつつ、質・量双方の管理を徹底しながら受入を実現すべきである。

この「労働需給テスト」というのは、前の方で「、技能分野の外国人材については、いわゆる労働需給テストを導入し、そのニーズを明らかにした上で、量的規制を行なうのも一案である」と書かれていて、欧米のやり方を想定しているようです。具体的には、

>受入企業は、4週間の求人募集を行い、国内労働者で求人が充足できないことを証明する必要がある(イギリス)

>労働需給テストを導入し、外国人労働者受入の必要性が認められた場合に限り、県庁が臨時滞在許可証を発給。県の労働雇用職業訓練局が、職種・地域雇用情勢・30日間の募集の結果等に基づき、外国人労働者受け入れの必要性を審査(フランス)

>公共職業安定所が、4週間、国内労働者またはEU出身者で求人が充足されないか、ドイツ人の労働条件を悪化させるおそれがないか等について審査する(ドイツ)

>労働需給テストにより、募集ポストの職が国内労働市場では充足できないことが証明された後、外国人労働者雇用許可が発給される(台湾)

といったやり方ですね。まさにかつて葬られた雇用許可制に近い発想です。

私は、こういう考え方に基本的に反対ではありません。現実に、製造業の現場でなかなか若い労働力がきてくれないという実態もあるわけです。ただ、問題はやはりどういう待遇にするのかというところでしょう。ここで、最低賃金問題とも絡んでくるわけです。実のところ、貧しい国から来る外国人にとっては、最賃レベルでも有り難いというところがあるでしょうが、それを許してしまうと、本来あるべきよりも低い低賃金構造を残存させてしまうことになるわけで、そこのところをきちんと対応できる仕組みにしておかないとまずいだろうな、と思われるわけです。

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