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2007年3月 5日 (月)

野村正實氏の中西大著書評

野村正實氏の「研究の周辺」に、中西洋氏の『日本近代化の基礎過程』(上中下)の書評が掲載されています。

http://www.econ.tohoku.ac.jp/~nomura/periphery.htm#070302

この中でいわれている「経営史的分析方法」と「政策論的分析方法」については、むしろ戦中期、戦後期の分析でこそその関連が明確になってくるのだと私は思いますが、それはともかく、最後のところが野村氏の問題関心をよく示していて興味深いです。

>経営身分制の構造そのもが「日本的労務管理の原型」と考えるべきである。戦前においてはもちろん経営身分制が存続した。そして通説的理解では、敗戦後の経営民主化運動によって経営身分制は廃止されたといわれている。しかしそうではないのではないか。かつて存在した経営内における職員層と労働者層との差別ラインが、戦後は正規従業員と非正規従業員との差別ラインとして形を変えて存続しているのではないか。また、企業内における女性差別も、形を変えた身分制ではないか。そのように考えるならば、本書が詳細に明らかにした経営身分制は、今日まで続く「日本的労務管理の原型」である。私は、この「原型」をふまえて戦後日本企業の経営秩序をどのように理解すべきか、あらためて考える必要を感じている。

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