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就業規則変更のわかってない人びと

マスコミの労働問題への無理解がトンデモ記事を生み、それが国民をさらに惑わすという構図は繰り返されていますが(一昨日の『エコノミスト』誌の私の発言ということになっている全く逆趣旨の記事もその一例ですが)、今日の日経もトンデモぶりでなかなかいい線をいっています。

http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20070124AT3S2301Y23012007.html

「厚生労働省は23日、雇用の基本ルールを定める新法「労働契約法」の法案要綱を固めた。就業規則の役割を大幅に引き上げ、条件を満たせば就業規則の変更で労働条件を変更できるようにするのが最大の柱。」

ネット上には出ていませんが、「労使合意不要に」というのが大きな見出しになっています。

あのさあ、労働法の一番簡単なテキストくらい読んでから記事を書こうね。

現在の確立した判例法理では、まさに「就業規則の役割を大幅に引き上げ、条件を満たせば就業規則の変更で労働条件を変更できるように」なっているのです。

それを実定法に書き込むという話であって、その際に労使合意をどこまでどういう形で要求するかというのが大きな論点であったわけです。この点については、私は労働側の過半数組合の合意を合理性判断の基準として認めないという対応に対して極めて批判的な見解を持っていますが、いずれにせよ、現在「労使合意」が変更の要件とされているわけではありません。そういういわば使用者側主導で裁判官の胸先三寸で物事が決まる今の仕組みをどうするべきかというのが大きな論点であるのに、この記事はなんだかとんでもなくあさっての方向から記事を書いていて、頭が痛くなります。

まあ、自分の専門分野で新聞や雑誌の記事を読むたびに腹が立つというのは、どの分野でもあることなんでしょうけど・・・。

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