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2007年1月 9日 (火)

柳澤厚労相ホワエグの本質を語る

厚労省のHPに1月5日の閣議後記者会見録が載っています。

http://www.mhlw.go.jp/kaiken/daijin/2007/01/k0105.html

なんにも分かっていない与党の政治家諸子は、これをよく読んで、ホワエグとはそもそも何であるか、そして何でないか、ということをよおーくお勉強してくださいね。

(記者)今大臣の方からご発言もありましたけれども、ホワイトカラーエグゼンプションについて、公明党の太田代表、それから、自民党の丹羽総務会長などから慎重な対応を求める意見がありますけれども、こうした与党内での慎重な意見を受けて、大臣の法案の提出に向けた決意といいますか、お考えを改めてお伺いしたいのですが。

(大臣)これは今も言ったように労働政策審議会でいろいろ議論をしていただきまして、そのいきさつは皆さんよくご承知のとおりで、労働側として大賛成というわけにはいかないという中で、しかし、法制化等の手続きを前に進めることには文句を言わないということで収まったわけです。これらを受けて、心配をしている向きがあるというのが現在の状況かと思います。我々としてはまず、我々が何をやらんとしているかということについて、十分な理解をいただくということが大事だと思っておりまして、先ほども言ったようにその努力をまず払うことが大事だと考えております。若干のことをこの機会に申し上げますと、日本のホワイトカラーの仕事については、従来から私自身もいろいろな問題があるというふうに意識をしておりました。直接今回の問題とは、ちょっと別建てなんですけれども、私は、要するに、公務員の世界においても、企画・立案の仕事をする人たちとルーティンワークをする人たちとが同じ労働時間法制の中にいることなども問題ではないかということを、行政改革を担当している当時から強く意識をしておりました。これは、民間といえども同じであって、要するに、企画・立案をする仕事というのは、これは、ルーティンの仕事を時間でもって仕事の成果を測って、それに対して報酬が払われるということとは全く違うというふうに私は思っています。何時間そこに座っていたから、おまえさんは大変立派だということにはならないわけでありまして、したがって、どういう知恵を絞って良いアイデアと、それの制度化というか、そういうものをクリエイトしたかということでもって、その成果が測られるべきだと。それから、また、成果が測られるということだけではなくて、ホワイトカラーの、いわば、企画・立案、企画業務などをやる人たちは、そこが自分の勝負所だということについて、しっかりした意識を持って仕事に取り組むということが、日本の経済をこれ以上進めていくためにはどうしても必要だというふうに私は考えるべきだというふうに思っているわけです。ですから、一体そういうことを労働法制・労働時間規制などの中にどういうふうに反映させていくか、投影させていくか、このことが問題ということでありまして、例えば、超過勤務手当をゼロにするだとか、そんなことは本当に我々として全く考えていない、人件費の抑制に寄与するとかというようなことは我々として全く考えていないということでございます。

(記者)大臣としてですね、ホワイトカラーの法案を今年の通常国会に法案を提出したいという目標、これは現時点では変えない。

(大臣)変えません。変えるつもりはない。

(記者)先程おっしゃられた、ホワイトカラーのところを成果主義にするべきだと。

(大臣)ホワイトカラーのところ、とは言っていないですね。ホワイトカラーの企画部門。ホワイトカラーと言っても、ルーティンの仕事をしている方もいらっしゃるわけですね。

(記者)現在の裁量労働制の中で、企画・立案はその裁量労働制をこう・・・

(大臣)裁量労働制といっても、なかなかそこが必ずしもスムーズにいっていないということを聞いておりますし、それからまた、何よりも、日本経済を前進させていくためには、ホワイトカラーの人たちが相当これから知恵を絞っていただくということが必要ですから、そういう受け皿として一番どういう方法がいいかということを考えていくと、こういうことを申し上げたわけです。

(記者)それに関連してなんですけれども、そうすると大臣は、労働時間というものに対してはどのようなお考えなんでしょうか。

(大臣)労働時間というのは、ルーティンの仕事をずっとやるところの話でしょうか。

(記者)そうではなくて。1人1日8時間働くというのが、今の労働基準法で決まっていますよね。それ以上は残業になると。本題は健康の問題ですね、きちんと体を休めるという問題を考えての制約ですよね。それをとっぱらうわけですから、労働時間というものを大臣はどういうふうにお考えなのかを聞きたい。

(大臣)これは、労働時間というのは、基本は今申されたように労働者の健康をしっかり維持すると、それから、最近では、加えてワークライフバランスというものをしっかりとっていくということのために、そういうことが一番フィットする部分と、労働時間では必ずしもフィットしない部分が労働の中にはあるというふうに、私は思っているわけです。企画などの人というのは、実は家へ帰れば全く労働から離れるかというと離れないんですね。例えば、本なども読むし、というようなことでいつも刺激を受けながら仕事をしていると、こういうことですから必ずしも拘束されているところだけが労働ではないということがある。では、みんなバラバラでいいのかというと、やはり組織ということで、チームワークで最終的には仕上げなくてはならないし、それから仕事を上司に上げていって、その組織全体としてこういう意思だというようなこともやりますから、全く拘束されない労働になってしまうということでは当然ないわけですけれども、基本は労働時間でもって、あるいは、拘束時間でもって何か報酬との見合いを考えていくというようなことではないという労働がありますよと、またそれをそういうふうにしっかり意識してやっていただく、自分はクリエイティブにやっていくんだということをしっかり認識しないと日本全体としても良くないというふうに思うんですね。

(記者)先程からの、企画・立案の部分については裁量労働制というものがはめることができて、ホワイトカラーエグゼンプションを適用しなくても現在の裁量労働制の制度を十分活用出来るんではないかというような意見も出てはいるんですが、大臣の中で、先程、現在の裁量労働制がうまくいっていなくて、この制度を適用すべきと。

(大臣)いや、もっともっとそういう意識をみんなが持って、それで全体として、私はあまり生産性という言葉は好きではないんですけれども、日本のホワイトカラーの生産性を上げていく。生産性というのは、必ずしも賃金との関係ではなくて、本当に意味のある仕事をみんなでやっていく、創造的な仕事をしていくというということを、みんなが意識からそういうものを持って、それで今言ったような成果を上げるために、どういう労働法制がいいかということで考えると、我々の今考えているようなことも必要だと、こういうふうに考えている、こういうことです。

(記者)現行の制度では上げられないと。

(大臣)上げられない。今はまだ、日本の労働法制の中でホワイトカラーの人たちが、自分たちが持っているものが本当に十二分にその能力が発揮されていると私は思わない、こういうふうに思っています。

(記者)十二分に発揮するために、そういう自由な時間の労働の姿が必要だというご認識ということでよろしいわけでしょうか。

(大臣)1つはそうですね。いろいろ他にも先程言ったように、ワークライフバランスの問題であるとか、そういうことはありますから、この1点を言っているだけでは必ずしもないんですけれども、それは非常に大きなポイントだということで先程来強調していると、こういうわけです。

(記者)そうすると、与党内で今慎重論が出てますけれども、それは今おっしゃったような趣旨、ねらいが十分、理解が行き届いてないが故にそういう慎重論につながっていると。

(大臣)と、私は見受けておりますので、十分これを説明していかなければならないと、こういうふうに考えております。

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コメント

失礼ながら。コメントさせていただきます。
先生の、労働と時間とのリンクを外すべきというのもわからないではないです。
確かに、長い間残業していてもなかなか成果が上がらない場合もあるし、逆に少しの時間で怖ろしいように進むときもある。
私個人の浅い経験ですが。

しかし、現状では、奥田氏や御手洗氏や八代氏のように、とにかく労働者の賃金を削りたくて削りたくて仕方がない人たちの不埒な欲望に利用される危険性が高い。
(御手洗氏などは、今すぐにでもご褒美が欲しくて舌を垂れ流している犬コロのようだ)

その辺はどうお考えでしょうか?

もし、拙文が失礼とお感じになるのなら、削除していただいて結構です。

いえいえ、失礼だなんて全然思いません。こういう違った意見を戦わさないと面白くありません。

現在は、いろんな思惑が絡まり合っている時期だけに、「こういうことを言うと誰それに利用される」とかいう政治的配慮で言うべきことを言わないとかえってトンデモ議論だけがはびこっていくというのが、私の基本的な考えです。

それから、経済界が労務コストを縮減したいと思うのは、労働者が給料を上げたいと思うのと同じくらい自然なことであって、それ自体は悪いことではない。問題はその間でどういう風にバランスをとっていくかであって、そのバランスの取り方を、より成果主義的な方向にシフトさせるという方向自体は間違っていないと思うのです。

悪いのは、現場を知らない学者先生が、嘘っぱちの理屈をもてあそんでそれを正当化しようとすることであって、そうすると利害対立の中で「まあ、このへんで」という妥協をするというやり方が難しくなる。だって、そもそも仕事と育児に役立つホワエグは労働者の利益のはずなんだから!
これが虚偽意識としてのイデオロギーの一番悪い面ですね。


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