残業代ゼロ「導入適当」
というわけで、昨日なんとか労政審労働条件分科会から、労働契約法・労働時間法に関する報告書が取りまとめられました。現時点ではまだ厚労省HPに掲載されていませんが、就業規則変更法理のところが最終的にかなり変わったようで、「をいをい、連合さん、大丈夫かね?」と言いたいところもあり、ここは改めて取り上げます。
で、例によって朝日さんは「残業代ゼロ「導入適当」労政審」と、それこそが一番けしからんかのような見出しを出しています。
http://www.asahi.com/life/update/1227/015.html
実は昨日、いくつかのマスコミから電話取材があったのですが、私の回答が記事に「使える」ものでなかったようですね。確かに、「高給とってんだから残業代がゼロになってもいいじゃないか、でも労働時間規制を外したら健康が問題なのに、休日とらせるからいいというのはおかしい」というのは、マスコミ的センスからしたら、「お前は一体どっち側なんだ」と言うことになるのかも知れない。どっち側でもないんですよ。
今、某誌にホワエグ問題を書くことになっていて、多分2月には皆様のお目にかけられると思います。中味はこのブログに書き散らしてきたことになると思いますが。
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>マスコミ的センスからしたら、「お前は一体どっち側なんだ」と言うことになるのかも知れない。どっち側でもないんですよ。
当然でしょう。
私は、前厚生労働事務官は労働官僚の鑑だと思っています(笑
投稿: nami | 2006年12月28日 (木) 12時20分
昨日の分科会、傍聴していました。労側委員全員が反対の意思表示をしたものの、報告書の取りまとめには賛成する、といったありさま。門外漢にはいったいどうなっているのか、全くわかりません。
労側委員全員が15分ほど遅刻してきましたので、これはボイコットかな、思ったりもしたのですけれど…。
投稿: プーランツァス | 2006年12月28日 (木) 16時17分
ここで報告書のとりまとめが出来ないと、ほらみろ、やっぱり労働行政の公労使三者構成なんて意見がまとまらずにダメじゃないか、労働組合なんか抜きでものごとを決めるんじゃなくっちゃどうしようもないよ、と、いうことになるわけですよ。
政策の中味の選択と、政策決定過程の選択の二つの話が絡む世界なのです。厚生労働省の三者構成の審議会なんかすっ飛ばして、内閣府の然るべき会議で賢い賢い人々が集まってものごとを決めればいいのだ、という風になるのを、ぎりぎりのところで掬い上げた政治的行動であったという風にご理解下さい(って、私が連合に成り代わって説明する筋合いでもないですが)。
この政策決定過程そのものが政治的論点であるということについては、去年国会図書館で喋ったものですが、
http://homepage3.nifty.com/hamachan/ndl.html
をご参照下さい。労働契約法は、規制改革会議から言われてはじめたのではなく、労働政策内在的な課題として打ち出されてきたものであるだけに、それを労使対立によって潰すことは出来ないのです。
投稿: hamachan | 2006年12月28日 (木) 16時30分
hamachanいや、hamagchi君、(君とは八幡小での同級生ですが・・・。)「民間に比べての厚遇が目立つ公務員(教職員)が、公僕に戻る良いチャンスである。」などと言っている方々もいるが・・・。一教育公務員として、心配しているところです!!
投稿: thomas iwai | 2006年12月28日 (木) 18時48分
おお、もしかして祝君?何年ぶりだろう。八幡小学校も変わったことだろうなあ。
学校の先生はすでにしっかりとエグゼンプトであるということを世間の人はあんまりご存じないですからね。
投稿: hamachan | 2006年12月29日 (金) 11時37分
hamachan前回のメールアドレス間違っていました・・・。さて、もしかしてその「祝」くんです。
ところで、おいたっ、下っ端ん教師(とりわけ組合員)は未だにブルーカラーちぃいう認識しか持っちょらん。当然適用外だっちぃ思っちょいが・・・。
このところ、当局にやられっぱなしじゃがぁ!!今月8日も国会への抗議行動・要請行動に行ってはみたもん「焼け石に水」気持ちよっ教育基本法改悪がされたばっかい、今後、国家統制の幕開け?ちぃいうこっでおいたっは「びびっちょぃ」ど。
こん問題、具体的に教育現場はどげんなっていっじゃろか?「なんかん ついでで よかで 教えっくれんか?」
鹿児島弁いかがですか?翻訳が必要なときはご連絡を・・・。
投稿: thomas iwai | 2006年12月30日 (土) 15時50分
講演録、拝読しました。政労使3者構成システムがこんなに歴史のある制度であり、かつ、機能してきたものであるとは知りませんでした。
厚生労働省の玄関前で、労側委員をなじっていた全労連&全労協の方々のアジに「そのとおり」と思ってしまうのは、まだまだ若いというところでしょうか。
投稿: プーランツァス | 2007年1月 5日 (金) 15時44分