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2006年12月22日 (金)

労働契約・労働時間法大詰め

昨日の労働条件分科会に、若干修正された報告(案)が提示されたようです。水口さんのブログ(夜明け前)にアップされていますので、リンクしておきます。

http://analyticalsociaboy.txt-nifty.com/yoakemaeka/files/rouseishin06z21.pdf

前回案で斜体文字になっていた整理解雇と解雇の金銭解決は予定通り「先送りします」ということになったようです。前者は「判例の動向も踏まえつつ」、後者は「労働審判制度の調停、個別労働関係紛争制度の斡旋等の紛争解決手段の動向も踏まえつつ」と、いろいろ踏まえていくことになりそうです。踏まえた結果は何年か先の改正時に役に立つことになるのでしょう。

一方、総論の「均衡考慮」はなお斜体字のまま。これは15日のパートについてのエントリーのコメント欄で書いたことですが、

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2006/12/post_e140.html

パート法では労働時間が短いだけの人は差別しちゃいけないということになるのに、ああそうかねそれなら労働時間まで同じにしちゃったら差別してもいいんだね!ってなことになってしまうという頭の痛い問題があって、本来労働契約法の有期労働で対応する話ではあるんですが、そっちもスカスカ状態ですから、何とか最後の砦としてこの殆どどういう法的効果があるのか分からないけれどもとにかく一般的に均衡を考慮するんだよという規定を労働契約法の中に書き込んでおきたいという気持ちが強く働いて、この最終段階においてもなおペンディングという状況になっているということなのでしょうね。

就業規則変更のところについては前にも書いたように既に著しくトーンダウンしてしまって、過半数組合という文字が消えてしまっているわけですが、ここらで考えて欲しいことは、例えば昨日発表された労働組合基礎調査で、組織率はなんと18.2%にまで落ち込んでしまっているわけですよ。

http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/roushi/kiso/06/index.html

http://www.jtuc-rengo.or.jp/news/danwa/2006/20061221_1166684460.html

これを何とか反転攻勢するために、過半数組合の同意を就業規則変更の合理性判断にダイレクトにリンクさせるというような戦略的発想はないのだろうかなあ、と私なんぞは考えるのですがね。そりゃ少数派組合にとっては致命的な改正になるでしょうが、それが組合運動の主流ではないし、むしろ過半数をとることで発言権が格段に強くなるという仕組みを作ることで組織化へのインセンティブが増すと思うのですが、まあこれは今回はもうなくなってしまった話なのでこれくらいにしておきますが。

さあて、皆さんお待ちかねのホワエグですよ。

前回斜体文字だった「年収が相当程度高い者」のところが確定文字になり、「対象労働者としては管理監督者の一歩手前に位置する者が想定されることから、年収要件もそれにふさわしいものとすることとし、管理監督者一般の平均的な年収水準を勘案しつつ、且つ、社会的に見て当該労働者の保護に欠けるものとならないよう、適切な水準を当分科会で審議した上で命令で定めることとすること」という文章が付け加わっています。

一昨日のエントリーで紹介した朝日の記事の中味がこれですね。

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2006/12/post_dd25.html

基本的にはそこで書いたことに付け加えることはありません。「それくらいの年収のある人であれば、「残業代をゼロ」にすることは別に問題がないのですよ。問題は残業代がなくなることではなくて、労働時間規制から完全に外してもいいのか?ということなんですから。」ということに尽きます。

あと、前回の報告(案)にちょいと付け加えられた事項があります。制度の履行確保のところで、週休2日を確保する「法的措置を講ずる」となっていたところが、「確保しなかった場合には罰則を付す」とやたらに厳格になっています。

日経さんはここんところに反応していますね。

http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20061222AT3S2101Q21122006.html

「時間に縛られない自由な働き方に道を開く一方、企業には徹底した健康管理を求めることで労使の歩み寄りを促す」ということなんですが、だあからああ、ほおんとおに「時間に縛られない自由な働き方」なんてしてるんだったら、徹底した健康管理も糞もないわけですよ。それこそ自己責任なんだから。そうじゃない働き方をしているから徹底した健康管理が必要なんでしょ、って。

ただですね、正直言って、この週休2日を罰則で強制するというやり方は実質的にこの制度を半身不随にしてしまう可能性があると思いますよ。前にも言いましたが、例えば労働条件分科会が大詰めのこの時期に、明日の土曜に、局長、審議官、課長、企画官、一つ跳んで係長、係員みんな出勤してどうするべえ、とやってるときに、課長補佐だけが「俺が出勤したら罰則がかかりますから」っていって出てこないなんて事ができますか?ってことですよ。こんなことは日本中のありとあらゆる組織で働いた経験のある人だったらみんな分かってることのはずなんですが(大学の先生は分かってないかも知れない)。

まあ、この部分は厳密に言えば1年104日休日の確保と云うことなので、課長補佐さんも今の時期は休日返上で働いて、その分法案が通ったら山のような休日を消化しなくちゃいけないと云うことになるのかな。ただ、いずれにしても、係長、係員からは白い目で見られそうな。

いやもちろんこれは冗談、国家公務員に適用あるものではありませんから。でも、物事の本質はそういうことでしょ。

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コメント

>係長、係員からは白い目で見られそうな
その感覚はよく分からない気が。むしろ、
「俺も休んでいいよね」という…

でも、なんで公務員は別なのか…

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