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2006年11月14日 (火)

権丈先生キャンペーンに乗り出す

権丈善一先生の「勿凝学問」シリーズの最新作、「サッチャリズムを手本とする四半世紀遅れの日本と今日のイギリスとの比較政治経済研究はどうだろうか?――卒論テーマに悩んでいる3年生へ――」がアップされています。

http://news.fbc.keio.ac.jp/~kenjoh/work/korunakare52.pdf

今度は、「政治家もすなるキャンペーンというものを、いち大学人もしてみんとてするなり」というわけで、かなり強烈に現政権批判が打ち出されています。

>医療をどうしても変えたいのであれば、雨が降ろうが槍が降ろうが、はたまた空からテポドンが降ってこようが、今日の医療崩壊に手を打とうとしない政党には拒否権を発動するしか方法はありません。今展開されているのは、教育改革と社会保険庁解体で、その背後にある組織を抵抗勢力に仕立てあげて来年の参議院選をなんとか乗り切ろうという安っぽい政治戦略のように、わたくしにはみえます。こういう安っぽい戦略に騙されて、来年7月の参議院選で、選挙当日に今日の医療崩壊を認めていない政党に思わず一票を投じないことです。与党であれ野党であれ、長年の医療費抑制のためにいろいろな面でおかしくなっている医療を直視しない政党を、他の理由ででも支持してしまったら、それで終わり。議員さんと握手をしたとか、息子の就職でお世話になったという理由で投票してもダメです。無記名投票ですから、お子さんの就職でお世話になるのは構わないと思いますが(笑)、今日の医療問題に取り組もうとしない政党を選挙で支持をしていては、医療は変わりません。選挙の後に医療がどんなに酷い目にあったとしても、後の祭りというのが、間接民主主義というものなのです。

その後に、卒論のテーマとして、「イギリス新自由主義の変容と政策選択のコストベネフィット分析」「サッチャリズムを手本とする四半世紀遅れの日本と今日のイギリスとの比較研究」というのは如何かな?と学生に呼びかけています。

以下は新聞の切り抜きですが、一言一言が日本の政治家に対する皮肉になっています。

>「国民保健サービス(NHS)の創設は、20世紀で最も偉大な成果のひとつだ」

>キャメロン氏は今後の政策づくりの流れを決める党大会で、守旧派が求める大幅な減税要求をはねのけ・・・

>。「小さな政府」「減税」の保守党という古いイメージを変えることで、09年に想定される次期総選挙で4期ぶりの政権奪還を目指す姿勢を明確にした。

>右派から高まる減税公約要求を「空手形は切らない」と拒否。「我々は昔の保守党には戻らない」とも語った。

>労働党が得意としてきた福祉政策に取り組む姿勢も明確にした。一方で、伝統的な党の基本政策だった減税については「守れない約束をすることは出来ない」と言明した。

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