« 雇用保険の国庫負担 | トップページ | 日教組ももう少し政治感覚を »

2006年11月 1日 (水)

奥谷禮子氏の愉快な発言

まだ厚生労働省のHPにも連合のHPにも議事録は載っていませんし、水口洋介さんのブログでも紹介されていませんが、そこからリンクされている「Endless labor」というブログに、10月25日の労働政策審議会労働条件分科会で、「あの」奥谷禮子氏が大変愉快な発言をされた旨の記述がありました。

http://bonmomo.de-blog.jp/never_ending_workers/2006/10/post_f60b.html

>使用者側委員の奥谷禮子氏が有期労働契約や管理監督者の扱いの議論のなかで、過労死の問題について「自己管理の問題。他人の責任にするのは問題」「労働組合が労働者を甘やかしている」と発言。

現時点ではここにしか書かれていませんので、これが事実かどうかは分かりませんが、もしこれが事実だとすると、労働側が抗議するよりも何よりも、経営側が苦言を呈しなければなりませんね。

過労死かどうかを最終的に判断するのは裁判所なのですから、厚生労働省の審議会で文句を言っても始まらない。ザ・アールの社員が月100時間以上残業して死んだら、奥谷社長がいくら「自己管理の問題だ」といっても、裁判所は取り合ってくれないでしょう。

前にも書いたように、実は経営側の弁護士(経営法曹)はそこのところはちゃんと分かっています。

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2006/10/post_9cbf.html

わざわざこういうことを言って、ホワイトカラーエグゼンプションなんか導入するとみんな過労死するぞという労働側の(やや誇張気味ですが方向性としては間違っていない)論点に話を持っていこうとするのは、経営側からすればむしろ利敵行為ですらあるのではないかと思うのですがね。ほかの経営側委員はもっぱら、「労働時間の長短ではなく成果で評価したいんや」と言っているだけに、彼女の発言の特殊性が際だちます。

先日あるジャーナリストの方を話をした際に、この奥谷さんって何?という話題になりました。ご自分の強い信念でものをお喋りになるのはいいんだけど、どう考えても経営側全体の立場からすると有利になるとは思えないような発言をしていらっしゃる。日本経団連のご推薦であることは確かなのですが、どういう「枠」で入っておられるのか大変関心がありますね。

|
|

« 雇用保険の国庫負担 | トップページ | 日教組ももう少し政治感覚を »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/3288/4027581

この記事へのトラックバック一覧です: 奥谷禮子氏の愉快な発言:

» 人材派遣ザ・アールの奥谷禮子社長、「過労死は自己管理の問題」と労働者批判 労基署は不要とも [Web屋のネタ帳]
またWebがらみな話でもなくて申し訳ないが。 痛いニュース(ノ∀`):【労働者... [続きを読む]

受信: 2007年1月12日 (金) 12時30分

» 東洋経済 2007/1/13「雇用破壊」 [フォトリーディング@Luckyになる読書道]
先週の東洋経済の雇用問題の特集で、 人材派遣会社 ザ・アールの奥谷禮子社長の発言が 波紋を呼んでいる。 というか非難を呼びまくっている。 私もこの記事を読んだ時は、わが目を疑ったくらいだった。 「こんなことを言う人が本当にいるの?」 インタビュー記事は『過労..... [続きを読む]

受信: 2007年1月21日 (日) 06時08分

» 過労死は自己管理の問題? [りゅうちゃんミストラル]
人材派遣会社社長、奥谷禮子氏による発言が問題となっている。   奥谷氏は厚生労働相の諮問機関である労働政策審議会の分科会委員。問題の発言はホワイトカラーエグゼンプションに関するもの。下の記事によると週刊誌のインタビューでこう発言したそうだ。「経営者は、...... [続きを読む]

受信: 2007年2月 8日 (木) 15時25分

» 使い捨て感覚の労働意識批判 ~こんな考え方が日本人を堕落させたのだ!~ [余話譚-たーぼブログ]
 わが国の首相が新しくなってから数日が経った。新しいといっても首が挿げ替わっただけだけであるとともに旧時代の顔が首相になったという印象もあるのだが、それでも前首相よりはましだと思う他は無い。昨日朝日新聞では<”上書き保存”福田新政権>という皮肉たっぷりな呼称が使われていた。閣僚の中には妥当な再任や新任の顔もあるので、取り敢えずは実績がどこまで上げられるのかを見守りたいとは思うが、何にしても問題山積の時代ではある。かつて小泉元首相が地方にに出来ることを地方にと景気良く云ったけれども、実質は地方の自己責... [続きを読む]

受信: 2007年9月27日 (木) 20時45分

« 雇用保険の国庫負担 | トップページ | 日教組ももう少し政治感覚を »