労働法グリーンペーパー差し止めをUNICEが画策?
今月18日に欧州委員会が「労働法の将来」についてのグリーンペーパーを発表する予定だということは前にも書いてきましたが、その内容に使用者団体のUNICEが反発して、出さないようにしろと言っているらしいです。らしいというのは、UNICEのHPにはそんなことは何にも出てこないからですが、EurActivというEU情報にえらく詳しい業界紙(紙じゃないけど)にその辺の消息が載っています。消息どころか、まだ公表もされていないそのグリーンペーパーの案文がそのまま載っけられているから面白い。こういうことをやるのは、UNICEの圧力で潰されたり修正させられることを恐れた雇用社会総局の役人のリークに違いありません。
http://www.euractiv.com/en/socialeurope/unice-seeks-labour-law-green-paper/article-158453
これがそのグリーンペーパーの案文です。
http://www.euractiv.com/29/images/Green_paper_Labour_Law_Draft_25-09-2006_tcm29-158454.pdf
問題意識は、現在日本で議論されている問題と大変近いのです。労働市場に参入しやすいようにと、解雇保護が薄い柔軟な雇用形態を導入していくと、ますます分断された労働市場になっていってしまうのではないか、これを縮小するように既存の労働法の枠組みを再検討するべきではないか、自営業者と労働者の定義とか、派遣労働者の明確化とか、いろいろと盛りだくさんですね。
これが本当に18日にこの形で発表されるのか、期待して待っていましょう。
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