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2006年10月 2日 (月)

即戦力ってなあに?

JILPT研究員の岩脇千裕さんが、同機構HPのコラムに、「求人企業と求職者をつなぐ「言葉」の曖昧さ 」という題のエッセイを書かれています。

http://www.jil.go.jp/column/bn/colum062.htm

問題の言葉は「即戦力」。特に新卒採用における「即戦力」という言葉です。曰く、

>新卒のほとんどは就業経験を持たない。彼らが全く教育訓練を受けずに職務に就くことは不可能だ。よって新卒に求める「即戦力」とは、「教育訓練に時間がかからない人」=「教育投資を最小限に抑えられる人」を指すと考えるのが適当だろう。では企業は、新卒にどのような能力が備わっていれば、教育に手間がかからないと考えるのだろうか。

>以上より「教育投資を最小限に抑える」方法には二つの方向性が考えられる。一つは、基礎能力の要求水準を上昇させることである。もう一つは、基礎能力に加え、特定職務に独自の能力も要求することである。

実際に彼女が行った調査から明らかになったのは、「特定職務に独自の能力を必須とする企業は稀であり、多くの企業が以前にもまして、あらゆる職務に共通する基礎能力を重視するようになったこと」でした。

このように、「求人企業の「言葉」の定義と求職者の「言葉」の定義との間にズレがあること」が、「求人企業と求職者との間にミスマッチが生じる」原因の一つだと、彼女は言うわけです。

しかし、これは単に求職者側の言葉の定義の問題というだけでは済まないように思われます。学生が「即戦力」という言葉をそういう風に理解してしまうのは、世間に無知であったからというよりも、なまじそういう考え方を煽り立てるマスコミや求人業界や一部の学者の言動をまともに受け入れすぎていたからだと言えないでしょうか。世の中はこんなにがらりと変わったんだ、それに対応して学生の心構えもがらりと変わらなければいけないんだ、という脅し文句(はっきり言って「こけおどし」)を、社会経験のない学生に振りまいてきた人々には責任はないのだろうか、ということです。

(なお、彼女のこの問題についての詳しい論文は以下のサイトで読めます)

http://homepage2.nifty.com/iwawaki/

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