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キャドマン判決をめぐるお粗末な記事

昨日紹介した3日の欧州司法裁判所判決ですが、イギリスの新聞はなんだかとんでもなく混乱しているようです。

まず、ガーディアン紙、

http://money.guardian.co.uk/discrimination/story/0,,1887145,00.html

「長期勤続に高い賃金は違法と判決」って、をいをいどこにそんなこと書いてんだよ。判決文読んでんのか?「何千もの使用者は賃金体系を変えなければなるまい」「公務にも大きな影響」。どうしてそうなるの?立証責任は今まで通り労働者側にあるという判決なんだぜ。法務官意見はそれをひっくり返す内容だったから、その通りの判決になれば大騒ぎになる話ではあるけれど。まさか、判決前に法務官意見に基づいて予定稿を書いておいて、それをそのまま記事にしたとか?よく分からないけどなんだかお粗末な感じ。

次にタイムズ紙、

http://www.timesonline.co.uk/article/0,,2-2387750,00.html

こっちは、勝ち負けは間違っていないけれど、判決が論じていない話をおもてに持ってきている。「お母さんは同一賃金の権利を失う」って、どこにそんなことが書いてある?少なくとも判決文の中にはない。キャドマンさんが談話の中で、女性は子供を持つ決断をするために勤続年数が短くなるのに云々と言ってるだけ。この日本ですら妊娠出産を理由とした不利益取扱いは許されないということになったのに、何が悲しくてお母さんを差別しなくちゃいけないのさ?

いやあ、しかし、イギリスを代表するクオリティ・ペーパーの司法記事の水準の低さには驚く。こんなもんかね。日本の司法記者は立派なもんだよ。

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