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ビッグバンははや消えた?

今月14日のエントリーで、経済財政諮問会議の民間4委員が連名で出したペーパーで「労働ビッグバン」が打ち出されていたことを紹介し、思わず禁句の「本気ですか?」を出してしまいましたが、

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2006/10/post_b286.html

その次の会議(10月24日)に提出された同じく4委員連名のペーパーでは、「創造と成長のための7大重点改革分野」の一つとして「労働市場改革」が挙げられている形になり、あの「ビッグバーーン」は言葉としてどこかへ飛んでいってしまったようです。

http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/1024/item1.pdf

この「労働市場改革」も、単純に規制緩和バンザーイではなくって、なかなか練った表現ぶりになっていますよ。

2. 労働市場改革

ⅰ.労働市場制度の包括的改革(規制改革、機会均等と企業活力の両立等)

ⅱ.人材育成、人材流動化・多様化促進

ⅲ.再チャレンジ支援策

というわけで、ある意味で相対立する要請を同時に達成し、両立させていかなければならないんだ、というバランス感覚がおもてに出た表現ぶりですね。

ま、再チャレンジは安倍政権の看板ですから当然ですが、重要なのは「人材育成」と「人材流動化・多様化促進」をきちんと並べて、ダイバーシティというのは流動化すればいいというだけではなく、さまざまなタイプの労働者をきちんと人材育成していくという企業の責務とつながっているのだということをさりげなく示していることろでしょう。

「職種によって処遇が決まる労働市場」という変なお題目が消えたのも、とりあえずはそういう趣旨と受け取っておきましょう。

あそこで、本音のターゲットはこちらではないかと書いた公務員改革は、

7. 政府改革

ⅰ.公務員制度改革(官民の自由な人材移動のあり方等)

として、真っ先に書かれています。やはり、こちらが当面のターゲットであることは確かなようです。

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コメント

> ⅰ.公務員制度改革(官民の自由な人材移動のあり方等)

こっちをやるか、どうかで

> ⅱ.人材育成、人材流動化・多様化促進

こっちも決まるとこが多いと思ってる私。大きく見ると2は1の遅行現象?

投稿: フマ | 2006年10月30日 (月) 19時50分

公務部門だけ生煮えの職務給制度を無理やり導入し、ただでさえ硬直的で動きの悪い官僚制度がますます硬直化して国民の鬱積が溜まり、ついにはホントに「ビッグバアーーーン」というのが一番ありそうですけどね。
あまりご存じないかも知れませんが、国家公務員法では職階制というのが制定当時からちゃんとあって、一度も実施されたことがないんですが、まあ、実施してこなかったからこそ、何とかここまでうまく回してこれたんだと思っていますけど。

投稿: hamachan | 2006年10月31日 (火) 09時47分

時事によると、中川幹事長が「合理化のためには、職種によってスト権制限をなくし、給与を民間並みにする」と発言しているようです。

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2006102900173

「公務員のスト権を認める一方で給与削減」というわけですが、ここに「職種によって」という一句が出てきているのが何やら意味深長ですね。確かに、公務員制度改革をやる上では「職種」概念が必要なんでしょう。

投稿: hamachan | 2006年10月31日 (火) 11時27分

一般論としてはすべてジョブにするのがいいとは
思っていないし、逆もそうです。まあ、逆の方を
強調してはいますけれど。

「官民の自由な人材移動のあり方」とか、自営業
から勤め人の自由な(というより、公的な摩擦の
ない?)移動、とかetc.をですね。要は中立性の
要求にしか過ぎないのです。

投稿: フマ | 2006年10月31日 (火) 18時52分

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