職業・私的・家庭生活の両立
昨日、欧州委員会は、「欧州の人口学的未来」と題するコミュニケーションと同時に、職業・私的・家庭生活の両立に関する労使団体への第1次協議を開始しました。
http://ec.europa.eu/employment_social/emplweb/news/news_en.cfm?id=183
これがその協議文書です。
http://ec.europa.eu/employment_social/news/2006/oct/consultation_reconciliation_en.pdf
EUはすでに同様の労使への協議から生まれた育児休業協約/指令を制定しているわけですが、今さらなる政策をやろうというのは、人口高齢化と少子化の中で、女性や男性が望むだけ多くの子どもを持てるようにすることが重要な課題になってきているからですね。
今年7月に、男女均等関係の諸指令を統合する指令が採択された際に、理事会と欧州委員会がそれぞれ声明を発表し、この問題を最重要課題として取り組むと言ってたんですね。それを受けた形で、今回の労使への協議ということになったのでしょう。ただ、その前に例の労働時間指令の改正の話の中で、欧州議会がワークライフバランスの話に執念を燃やしていたこともあり、その話はこっちで集中的に取り組むから、という文脈もありそうです。
労使への質問という形で提起されているネタは、(1)労働時間と柔軟的な作業編成、(2)情報技術による新たな可能性・・・ってつまり在宅ワークってことか、(3)保育/介護施設の利用可能性と質、(4)父親出産休暇や老親・子ども・障害者の介護のための休暇、といったもので、こういうのを労使交渉で協約にしてくれるんならそのまま指令にするし、しないんなら欧州委員会が指令案を出すよ、というわけですね。
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» やっぱり難しいワーク・ライフ・バランス [スマイリーブログ]
ワーク・ライフ・バランスに関して内閣府男女共同参画局にあった資料を見てみました。
仕事と生活の調和を可能とする働き方の見直しがテーマでしたが、やっぱりこの問題は、難しいですね。専門家の資料を見ても、おおっこれは!!というようなものは、あまりありませんでしたね。
資料の概要としては、
【背景】
・女性の就業継続や再就業が困難
・雇用形態・就業形態別の労働時間や賃金収入における格差
・子育て世代・未婚者・中高年層のそれぞれの生活時間の必要性の多様化
【施策の方向性】
... [続きを読む]
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