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2006年10月14日 (土)

労働ビッグバン!?

昨日、新たなメンバーの経済財政諮問会議が第1回目の会合を開催し、そこにいわゆる有識者委員(財界2名と学者2名)が「創造と成長に向けて」というペーパーを出したそうです。

http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/1013/agenda.html

http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/1013/item1.pdf

先日ここに書いたドーア先生を囲む意見交換会では、ドーア先生、えらく御手洗冨士夫さんと丹羽宇一郎さんを誉めあげていたんですが(最近出た両者の対談で、会社は株主のものだ、なんてとんでもない、という旨が書いてあったとか)、このお二人を含む名前で提出された文書は、なんのなんの竹中路線全開という感じです。なにしろ、「労働ビッグバン」が7大課題の一つなんですから。なんと、ビッグバーーン。

労働ビッグバンとはいったいなんぞいな、というと、「経済全体の生産性向上のためには、貴重な労働者が低生産性分野から高生産性分野へ円滑に移動できる仕組みや人材育成、年功ではなく職種によって処遇が決まる労働市場に向けての具体的施策が求められているのではないか」ということなんだそうです、これが。

もちろん、経営者として長年経験を積んでこられたお二方に、いまさら日本の賃金制度は単なる年功制などではなく、職種にとらわれずにフレクシブルに異動できるように一定の年功的要素をベースにした能力主義であった、などということを説教すべき話ではありませんし、当然そんなことは私などより十分わかった上で、あえてこういう人事労務を知らない人間の世迷い言のようなせりふを太田大臣の言うままにここに書かせているのでしょう。

現役の経営者として、そういう仕組みも硬直的になってきたから、同じように、あるいはもっとフレクシビリティが得られるような労働市場にしていきたいと思っていることは十分理解できます。しかし、それは職種別労働市場という方向とは別の方向のはずです。

ほんとに「職種によって処遇が決まる労働市場」なんぞに日本がなってしまったら、一番困るのが企業経営者自身であることも十分わかった上で、わざとこういうことを言っているんでしょう。ホントのターゲットがどこにあるのかは、そのあとにさりげなく書かれた「公務員についても公務員制度改革が必要である」というところにかいま見えていますので、マジに突っ込むこと自体がピエロであるといわれるのは覚悟のうえで、やっぱり言っておかないといけないと思うのは、これを本気に受け止めてしまうまじめ一本な人々が日本には多いと思うからです。

ほらみろ、日本を代表する経営者が、これからは職種別労働市場だといってるじゃないか、保守反動的なhamachanが何を馬鹿なことをぐだぐだ言っても、歴史は進むのだ、てな感じになっちゃうんですよね。いやはや。

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コメント

「職種によって処遇が決まる労働市場」であれば、職種を移動しようとするインセンティブが産まれて「貴重な労働者が低生産性分野から高生産性分野へ円滑に移動できる仕組みや人材育成」に繋がる、ということでは?それで企業経営者が困っても知ったことではないのですが…

ただ問題は、自分が困るようなことを経営者はわざわざやろうとしないだろうということ。あの連中には騙されるな、ということですよね。

こないだ、ある大学の大学院に急遽ピンチヒッターとして話をしに行ったんですが、福祉系の大学って、医療系に倣った形で専門職モデルで学生を養成しようとするんですね。そりゃ、医者とか看護婦とかはそういう私のいうジョブ型労働市場が形成されていますから、そういう養成でいいんですけど、福祉の現場は全然そうじゃない。我々の世界と同じ、つまり、職種だ何だできれいに切り分けられてなんかいなくって、おい何やってんだ、手がすいているんならこっちを手伝え、こらこら何やってる、忙しいんだからこれやっといてくれ、ついでにそれもやっとけ、何そんなこと教わったことありません、ばかもの、OJTで身につけるんだよそんなもの、近頃の若いのはだめだねえ、エトセトラエトセトラ、という感じなんですね、これが。

それならそういう風に教えてくれればいいのに、大学の先生ってのは卒業した学生がどんな苦労をするかなんか関係なく、自分の思想でもってこの世に存在しない福祉専門職の世界などという空想を学生に押しつけるものだから、実社会に出て大変苦労するんだ、という風な話でしたね、これが。

ま、これがケーザイ学とかであれば、そんな専門職で世の中が渡っていけるのはほとんどいないということが皆さんよくわかっているから、被害者続出という悲惨な事態にならずに済んでいるわけですが(そのかわり、ケーザイ学の授業を単位を取るという唯一の目的以上の熱意で聴く莫迦な学生もほとんどいないわけですが)。

それですね。職種限定的な能力を身につけられるように言うとですね、学生が集まる(と信じられてる?)訳です。そうしますと少なくとも教室運営としてはですね、対外的にそう見せかけなければならない(←騙し?)w

ただ、例えば福祉という広義の職種(正確な言い方ではないかも知れんけど)から(あるいはへの)職種の移動は起こっていいはずで。もし専門的な技術があまり問題にならないなら尚更かと。論理的には個人で動くのと、会社主導で経営分野を変えるのと、自由度があります。経営者としては後者が優遇されているほうが好都合。派遣会社の経営者も含めてね

しかし、御手洗さんはホントに、これからはジョブ・ディスクリプションと職務給だと仰っておられるという情報もこれあり、先行きが心配です。

労務屋さーん、出番ですよ。

>御手洗さんはホントに、これからはジョブ・ディスクリプションと職務給だと仰っておられる

ひょっとすると一経営者としてのインタレストよりも社会全体へ関心が傾いているのかも。雇われ経営者にまで企業内での相対的優位を獲得した人間にとっては嬉しくないことでも社会全体にとっては…、みたいな感じで

本田先生はそのある種の性急さみたいなのも含めて彼女の魅力になっていて、それは受け手が少し割り引けばいいわけ

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