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教育委員会の障害者雇用率

読売新聞に、「障害者雇用を教委に指導、数値目標設置して…厚労省」という記事が出ています。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20060919i201.htm

するっと読み流した方が多いと思いますが、「あれっ、何で教育委員会だけ特別にやるの?」と疑問を感じた方、いい線してます。

教育委員会だって都道府県や市町村の機関の一部です。別法人ではありません。そうすると、全部込み込みで雇用率を判断すればいいんじゃないの?民間企業だって、障害者を使いやすい部署もあれば使いにくい部署もある、ノーマライゼーションとはいうものの、義務を果たすんだったらやりやすいところからやればいいじゃん、とまあ、普通は考えますよね。

ところが、そうはいかないんですね。なぜかというと、同じ地方公共団体でありながら、教育委員会以外の雇用率は2.1%、教育委員会だけは2.0%。差があるんです。これは1997年改正で、公共部門を2.0%から2.1%に引き上げたときに、多分文部省が強硬にごねて、教育委員会だけ据え置きになったという経緯があるんですね。いやまあ、文部省としては、自分の可愛い子分のところが、労働省ごときにぐちゃぐちゃ文句をつけられるのをできるだけ低い水準にしておこうと、まあそういう風に考えたんだと思うんですよ。記事にもあるように、教員免許を持つ障害者が少ないので、どうしても雇用率の達成なんかは難しいじゃないか、とね。

ところが、他の部署と同じ雇用率であれば、当該地方公共団体全体で雇用率を判断しますから、教育委員会だけで見ればどんなに低い水準であろうが表に出ないし、あれこれ批判を受けることもないのに、なまじ0.1%だけ低い特別の雇用率にしてしまったために、目立っちゃうことになってしまったわけです。教育委員会以外の部署は全部込み込みでクリアしてまーす、といって涼しい顔をしていられるのに、教育委員会だけはそれができなくなってしまった。文部省の深情けが仇になってしまったわけですね。

この事例からどういう教訓をくみ出すかは、読まれる方々にお任せいたします。

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コメント

>この事例からどういう教訓をくみ
>出すかは、読まれる方々にお任せ
>いたします。
私自身は「こういう規制は全部込み
込みでやれる大組織は有利」かな?

投稿: ふま | 2006年9月19日 (火) 11時14分

大組織というより、「いろいろな部署や
業務を抱えている組織」の方が正確か…

>民間企業だって、障害者を使いやすい
>部署もあれば使いにくい部署もある

投稿: ふま | 2006年9月19日 (火) 11時18分

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