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事実上の広域移動政策

平家さんの「労働・社会問題」の「若者の就職 平成19年3月卒 その1」に書き込まれたnamiさんのコメントに、更コメントをつける形でこういうことを書きました。

http://takamasa.at.webry.info/200609/article_15.html

namiさん曰く、

このデータは、私も見ていたのですが、求人倍率1.14倍というのは、数の上ではいちおう足りているのです。しかし、都道府県別に細かく見ていくと、愛知や東京圏内等、改善度の良い地域はますます良く、北海道や東北等、悪い地域は相変わらず悪いままなのです。国民の間に格差が拡大しているという意識の根底にはこういう事情があると思います。つまり、景気回復の恩恵が偏っているということです。
で、そういう地域に公共事業をさせるというのは、とても国民のコンセンサスは得られないから、国と地方自治体が協力して、企業誘致するとか、起業させるとか政策として何かやっていかないと市場にまかせておいたのでは改善はしないと思います
。」

私曰く、

企業誘致も、今まで数十年やってきて、やってきた企業がどんどんいなくなるという事態になっていったわけです。そもそも、地域間格差は公共事業だけじゃなく、企業誘致格差であり、起業格差でもあるわけで。
どこまで本気で「国土の均衡ある発展」という戦略を確立できるかですが、今のままでは、高度成長期前期のような、人が余っている地方から人の足りない都会への広域移動政策をやれということになるのではないかと思っています。
というか、現実には、期間工の募集とか、請負労務という形で、「民間活力」でもって労働力の広域移動が進んでいるわけですから、それを「いい仕事」に結びつけていくという当面の政策課題があります。それは既にして広域移動政策の一環なんですね。」

実は、国土政策は私にとっては専門外ではありますが、今年の労働経済白書を書いた石水善夫氏が、この問題に取り組んだ好著「市場中心主義への挑戦」(新評論)を書いていまして、私もどうアプローチするべきかを考えているところです。

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コメント

政局から見ると、来夏の参院選の1人区の議席争いになりますから、地域格差の是正策(経済だけではなく、医療とか)を自民党と民主党がどうアピールするかでしょうか。
官僚ウォッチャーの私は、坂官房副長官補の補が取れるかどうかに興味があります(笑)

投稿: nami | 2006年9月19日 (火) 13時22分

今後の人口減少社会を前提にすれば、「国土の均衡ある発展」のためには、集積の効果が見込める地方中核地域への集積を図っていかないと全部ダメになると思うのですが、政治的にはそれで切り捨てられる集積が見込めないような地域の「俺のところをどうしてくれる」にどう対処するかが最大の難点でしょうね。官僚支配が諸悪の根源だと逝って叩き潰して政治家主導で地域格差是正をやると、結局広く薄く、カネだけはたくさん食うけど、役には立たない程度にばらまくという最悪の選択になってしまう可能性が高いのかなあ、と。
この辺は政治のゲーム理論で扱う領域なんでしょうか。

http://takamasa.at.webry.info/200609/article_17.html#comment

投稿: hamachan | 2006年9月20日 (水) 12時03分

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「若者の就職 平成19年3月卒 その1」に、namiさんからコメントを、そのコメントに対する回答をhamachanからいただきました。 [続きを読む]

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