« 教育委員会の障害者雇用率 | トップページ | イギリスの労使協議制 »

請負労務の実態と方向

昨日も都内某所で某研究会。

やっぱり、ものづくりの技術、技能が、今のような請負を拡大するままで維持できるのかというのがポイント。それを労働者の側からみれば、若者のキャリア形成という話になる。

ここ10年間は、コストダウン、固定費の圧縮が最大の課題で、それが正社員の雇用の維持につながるという面からは、ある程度請負労務を活用することを容認してきたことは、それなりに合理的な面もあったわけだが、やはり問題はそれが本来正社員が行うべき基幹的工程に及んできたことなのだろう。どこまでが技能技術をしっかり継承しなければならない部分で、どこからがフロー労働力に委ねても全然問題のない部分なのかが、正直言って感覚的によく分からないところがある。業種によってかなり差があるようにも感じるし、それほどでもないという説もあるし。

コンプライアンスはそれ自体としてはもちろん重要であるが、もともとつぎはぎで矛盾のある派遣・請負法制の中で、法律遵守を掲げるだけでいいわけでもないし、その辺を誰がどう提起していくか、ってのも大きな問題。実際、派遣業は厚生労働省の所管だけど、請負業は多分経済産業省の所管なんだろう。それに文句を言えるのは「偽装請負」だからではあるんだが、ちゃんとした請負にしろというと、向こうの役所の所管に追いやってしまうことになるのがつらいところなんだなあ。派遣・請負まとめて一本の規制にしてしまうということができれば一番いいんだろうけど、霞ヶ関村に暗雲が・・・。

ま、ここはやっぱり現実を見に行くのが一番、ということで。

|
|

« 教育委員会の障害者雇用率 | トップページ | イギリスの労使協議制 »

コメント

運送業界では古くから「傭車」という極めて偽装請負に近い制度があります(車つきの運転者がやってきて、運行管理は発注企業が行う)が、これも所轄官庁の旧運輸省に対して旧労働省が遠慮して見て見ぬふりをしているのでしょうか。

投稿: プーランツァス | 2006年9月20日 (水) 15時01分

正確に言うと、工場での請負は経済産業省ですが、運送業界の請負は旧運輸省、建設業界の請負は旧建設省、等々であるわけです。請負一般の所管官庁というのはない、というのが現状です。
終戦直後のGHQの命令が絶対だったときはやったんですよ。労働省が全国で労働者供給事業=偽装請負を片っ端から摘発して。占領が終わったら、こんなんじゃ仕事にならんということで、若干規則を修正して、おおむねOKということにしたわけです。
産業経済が回らなくなっては困るわけで、請負という柔軟な仕組みのメリットを維持しながら、労働者保護をどうかけることができるかが問題なんですが、そこが、偽装請負だと騒がないとアプローチしにくいというところが難しいところなんですね。

投稿: hamachan | 2006年9月20日 (水) 15時28分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/3288/3509737

この記事へのトラックバック一覧です: 請負労務の実態と方向:

« 教育委員会の障害者雇用率 | トップページ | イギリスの労使協議制 »