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2006年9月12日 (火)

ニートって言え!

東大社研のディスカッションペーパーとして、玄田有史先生の「若年無業の再検討」という論文がアップされています。

http://jww.iss.u-tokyo.ac.jp/publishments/dp/dpj/pdf/j-153.pdf

就業構造基本調査の個票データを用いて、若年無業の決定要因をさぐったものです。

結論を要約すると、「年長、女性、低学歴、長期失業といった、就業に伴う期待収益率が低いグループほど、就業を断念する傾向は強いことが確認された。さらに単身世帯と母子世帯を除く無業者に限定すると、高所得世帯に属する若年無業ほど非希望型になりやすいことも発見された。ただし、非求職型ならびに非希望型に占める低所得世帯の割合は増加えつつあり、高所得世帯ほど非希望型になりやすいという所得効果が弱まる傾向も観察された」ということになります。

経済理論から予測される結論と合致したということなのですが、「低所得世帯にあって経済的に余裕がないにもかかわらず就業を希望しない無業者が増えつつある理由は未だ明らかにされていない」というのが残された課題だとされています。

玄田先生の推理は、病気や怪我の影響がかなりあるのではないかということですが、就職活動に対する挫折とか自らの就業能力に対する自信喪失というのも、メンタルな問題としてこれに類する面があるのかも知れませんね。

いずれにせよ、若者批判だからけしからんだとか、憎悪のネガティブキャンペーンだとか(どっちの話だ)といった非本質的な批判ではなく、なにゆえに就業希望が高いはずの低所得層においても非希望型の若年無業者が増加してきているのかという問題に、きちんと取り組んでいく必要があるように思われます。

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コメント

私の推測では、「低学歴」が原因ではないかと思います。
個別相談を受けたケースでは、学力がなく学業成績が悪かった。学校時代に、友達もなく、クラスでも仲間はずれにされていた。かろうじて高校は卒業できても、最下位の成績ですから、学校推薦による就職(成績や出席日数が重視される)が出来なかった。という話はよく聞きました。

いや、学歴要因は既にちゃんと検出されていて、それを同じにしても所得要因の効果が減少してきているのはなぜだろうということなんです。
同じ高卒無業者なら単身世帯や母子世帯でない限り低所得ほど就業を希望するんですが、その度合いが減ってきているのはなぜだろう、という細かい話ですけど。

これ以下では我慢できないという最低生活の期待水準が下がってきたのでしょうか。

書き方が悪かったので、もう一度書き直します。

>年長、女性、低学歴、長期失業といった、就業に伴う期待収益率が低いグループほど、就業を断念する傾向は強いことが確認された

この要因ですが、低学歴の理由が、学力がなく学業成績が悪かったからであり、そのために学校時代は友達もなく、クラスでも仲間はずれにされて孤立していた。また、学校推薦による就職もできなかった。
若いときには(20代)ちょこちょことアルバイトをしていたが、30代になると職種がアルバイトではなくパートになる。パートというのは主婦層が中心なので、それなりにテキパキと仕事をこなす。職場でも、回りから使えない人という目で見られるし、実際に使えない人という扱いをされる。そのために、非希望型になっているという事です。
この年代の親ですと、団塊世代あたりですが、自分の親を扶養する必要のない人が多いので(これは、年金額が充実してきたから)娘を食べさせるくらいは出来るのだと思います。友達もなく、交際も外出もあまりしないから、食費くらいしかかからない。

そのあたり、友達もないとか、仲間はずれにされていたというのが、単に学力がないということの結果なのか、それらの共通の原因となるようなさらに深い原因があるのか、といったことも含めて、それこそ社会的排除という問題関心からアプローチする必要があるように思います。

ここ十年ほどの、特に低所得者向け商品における大幅なデフレが原因ではないでしょうか。低所得(あるいは所得なし)であっても、物価下落によって実質の生活水準は実は向上しているのかもしれません。
個人的には、ネットの発達による娯楽費用の低下が大きいと思うんですが…

>そのあたり、友達もないとか、仲間はずれにされていたというのが

今の小中学生(35歳未満世代)だと、友達は学校のクラスメートだけではありません。大半の小中学生は塾や習い事に通っていてそこにも友達がいるのです。低所得層だと塾や習い事に通わせるだけの余裕がなく、学校以外で友達や仲間を作れなかったというのもあるかもしれません。

それって、まさに社会的つながりからのエクスクルージョンですね。社会的排除は子供から。
学校をコミュニティとして再建するという社会主義方式で行くのか、子供たちのための様々なコミュニタリアンなメカニズムを構築する方向か。

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