ETUCの公益サービス指令案
昨日、欧州労連(ETUC)が、いくら待っても欧州委員会が出してくれないから、といって、自分で公益サービス指令案を作って提示しました。
指令案の本文はこちらです(昨日の段階では仏語版しか乗っていませんでしたが、本日英語版がアップされているので、リンクを差し替えておきました)。
http://www.etuc.org/IMG/pdf/04-EN-SGI-ETUC_framework_directive__annex_8aEC_-2.pdf
これは、ここでも何回か触れたサービス指令案と対をなすソーシャルな政策目標を掲げる立法構想ですね。サービス指令案では原則に対する例外として規定されざるを得ない公益性の問題を、正面から規定する試みです。
第7条の原則というところで、サービス提供者と責任機関が考慮すべきリストは、
- accessability ;
- availability ;
- continuity;
- solidarity;
- affordability;
- universality ;
- sustainability;
- transparency;
- accountability;
- democratic control,
- non-discrimination and equality of treatment.
と11項目に及びます。
EU、各国、地方自治体は公益サービスに規制機関を設け、利用者、労組、消費者団体、環境団体などのステークホールダーが予め協議を受けるようにせよとか、グッド・ガバナンスとソーシャル・ダイアローグとか、CSRと被用者参加とか、いろいろと書いています。公益サービスへの補償は、条約の競争ルールに反するものじゃないとという規定もあります。
欧州委員会は指令案の提案を拒否したようで、だからこの提案を出すんだとあります。
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