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最低賃金とワーキングプア

昨日、厚生労働省の中央最低賃金審議会が、地賃改定の目安を答申しました。東京などAランクで時給4円、沖縄などDランクで時給2円アップというものです。実際にこれによって改定されると、東京の時給は718円、沖縄などの時給は610円になります。

http://www.mhlw.go.jp/shingi/2006/07/s0726-5.html

最低賃金については、前にも書きましたが、現在労政審で制度自体の見直しの議論も(水子にならずに)行われています。メインテーマは産別最賃の廃止とそれに代わる職種別設定賃金ということになっているんですが、どっちかというとそれは一部のひとだけにしか興味のない玄人テーマでして、現代社会の重要な問題につながるのは今回目安が示された地賃そのものの在り方なんですね。

同審議会で公益委員が指摘しているように、憲法で健康で文化的な最低限度の生活とされている生活保護の水準よりも低い最低賃金ってのは何なの?ということですね。働かずにいれば健康で文化的な生活を国が保証してくれるのに、なまじ働いたりすると罰として不健康で非文化的な生活を余儀なくされるというのは、一般庶民の正義感にはピンとこないでしょう。この問題がクローズアップされたのが、最近NHKの放送で一気にブレイクした「ワーキングプア」ということになるわけです。

この感情が、働きもせずに高い金貰ってけつかる奴らがけしからん、という風に流れていくと、生活保護の見直しといった話になっていくわけですが、これも一部自治体ではやくざまがいがいっぱい受給している云々という話もあってなかなか難しいのですが、そう単純なものではないですし、足の引っ張り合いという議論になってしまってあまり生産的ではありません。

このあたり、デッドエンド仕事でない形のワークフェアをどう作っていくかという課題なのだと思うのですが、なかなか話がそこまで行かないのが難しいところですね。

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受信: 2006年7月28日 (金) 20時05分

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