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2006年7月10日 (月)

バックラッシュの行政組織論的考察

先週、某政府機関の方と雑談していて、思いついて喋ったこと。21世紀になってから、バックラッシュだとか、ジェンダーバッシングだとか、その方面では結構大変なようですが、ある意味では自業自得とは言わないまでも、なるべくしてなったというところがあるような。

前世紀と何が変わったかというと、例の橋本行革で、内閣府に男女共同参画会議なる経済財政諮問会議と同格(!?)のエラーい会議が設けられ、軒並み各省庁の局が削減される中で、男女共同参画局がそれまでの室から2階級特進で創設。代わって、それまで政府部内で女性問題一般を所管していた労働省女性局は厚生労働省雇用均等児童家庭局という1局の中の一部に格下げになってしまいました。

その格下げになったところが、それなりに男女雇用均等法の改正作業などを手際よくこなしているのに比べ、そのエラーいところはあちこちからぼこぼこにぶん殴られて満身創痍という状態のようです。

殴られるには殴られる理由があるわけで、具体的な政策メニューも持たないまま、ただただイデオロギー的にジェンダー思想を振り回していると、不良に目をつけられるのも当然というか、きちんとした政策論ができないようなイデオロギー過剰型の文句屋に絡まれやすくなるでしょう。

かつて、80年代半ばに男女雇用均等法作成過程でも、こんな法律を作ったら家庭を破壊するとか、文化の生態系がどうとか、いろんな雑音はあったわけですが、基本的に企業の雇用管理の問題である以上、企業が何が困るのかを抜きにしたイデオロギー的な反対論は所詮ノイズにすぎなかったわけで、経営側が経済合理主義から反対してくれることがイデオロギー的な反対論に対する防護壁になっていたという面があります。

それがなくなってしまい、ジェンダー、ジェンダーと、無人の荒野を一人行くが如く闊歩していたら、共産主義が消えてしまって敵を探し求めていた右翼崩れに見事にとっつかまったわけで、可哀想ではあるけれども、ざまあみろという面もないわけではないというところでしょうか。

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コメント

先週の週刊朝日の猪口大臣叩きはキョーレツでした(笑)
まぁ、族(厚労族)ブロガーの私としては、「また、猪口大臣は、ウチの二郎ちゃん(川崎厚労相)を踏みつけにしてぬぬぬ!」と毎回ブログで率先して叩いているのですが…

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