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2006年7月 5日 (水)

パートと年金

先週6月29日のエントリーでは、日経の飛ばし記事に騙されてしまいましたが、このパートに対する厚生年金適用拡大の問題について、川崎厚生労働大臣がこのように語っています。

http://www.mhlw.go.jp/kaiken/daijin/2006/07/k0704.html

(記者)  先ほどの女性の厚生年金の加入が増えるということにも関連するのですが、パートタイム労働者、女性にはかなり多いわけですけれども、この適用の拡大ということに改めてお考えを。

(大臣)  今政策で一番やっていますのは、結婚を契機に会社を辞める、出産を契機に会社を辞めるということにならないようにしましょうということが、男女雇用機会均等法の中で一番議論してきたところですよね。要は、子育ては夫婦二人でやっていくものだ。一方で、夫婦二人は仕事をしていくという中で、一回会社を辞めてしまう、その時は正規雇用だったけれども辞めてしまう。今度、子育ての期間がある程度終わって、仕事をする。実は、パートの仕事しかない、非正規の仕事しかないという問題が一番大きな課題として議論されてきたわけです。そこは、やはり我々が進めていかなければならない話ですから、当然継続雇用の中で進めていく。すなわち、正規雇用の中で女性はだんだん仕事をしていくという時代を迎える。結婚、出産を契機に必ずしも会社を辞めるという形にはならない。これは、社会を変えようという中で私どもが取り組んでいる一番大きな課題ですから、そこは是非マスコミにももう少し書いて欲しいなと思っているのです。当然それだったら増えていかなければならない。増えていかなければならない。もう一方で、パート労働という切り口をしているにも拘わらず、例えば、1日7時間45分社員というような形でやっている問題があります。7時間30分にしても、事実上正規雇用と同じような形でやっているのにあまりにも賃金の差があるし、また、そういう形ならばきちんと社会保障の中で年金や健康保険も充実した中でやっていくべきではなかろうかという、こういう切り口も当然出てくる。こういう議論、当然進めていく方向は、その方向へ進んでいくことは事実ですから、だんだんやはり増えていくという形にならなければならないと思います。

何とも微妙な言い回しです。

正規雇用による女性の就業継続が一番だ。それによって厚生年金の被保険者も増えていくというのが王道。

パートといっても、1日7時間45分とか7時間30分などというのも結構ある、これは現行法でも厚生年金に加入しなくちゃいけない。それをパートだといって入ってないのはけしからんからきちんとやるよ。それでも加入者は増えるだろう。

ここで敢えて触れていないのは、現在の通常の労働時間の4分の3という基準を、雇用保険並みに2分の1まで引き下げるという、2001年に研究会で打ち出してぼこぼこにぶん殴られた案ですね。

個人的な意見から言えば、国民年金などというそもそも存立に無理のある制度に被用者の一部を押しつけるのではなく、被用者は全て被用者のための保険でカバーするというのが筋も通るしわかりやすいと思いますが、まあ現時点の政治的状況を勘案すれば、こんなところでしょうかね。

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コメント

>2001年に研究会で打ち出してぼこぼこにぶん殴られた案ですね。
近々、エントリーをアップして書こうと思っているのですが、年金相談の現場から言わせていただくと「見送りになって残念だ」という適用拡大対象者(パート主婦)からの声はほとんどありませんでした。どこぞの学者が、理想論でいくらがんばっても世論は動かないってことです。

今となっては、なぜ20年前に男女雇用均等法と轡を並べて第3号被保険者などという制度を導入して、国民年金の任意加入制度をやめてしまったのか、という話になるんでしょうね。
国民年金の保険料を自分だけの金で払うのか、厚生年金に入って使用者を折半するのかという選択にならなかったという意味で。

>今となっては、なぜ20年前に男女雇用均等法と轡を並べて第3号被保険者などという制度を導入して、国民年金の任意加入制度をやめてしまったのか、という話になるんでしょうね。

国連婦人の10年の表の1980年のところに、婦人の年金権の確立として、国民年金法一部改正とありますから、とにかく専業主婦を年金に強制加入させる必要があったという事でしょうね。でも、専業主婦は収入がないから無理やり3号制度を作った。今でも、夫の厚生年金保険料と一緒に自分の国民年金保険料の分も夫の給料から天引きされていると思っている人は多いです。


国民年金法一部改正 (婦人の年金権の確立, 昭61施行)
http://www.pref.miyagi.jp/danjyo/jigyou/deta002.htm

収入がなければみんな保険料なしの第○号被保険者にしてるのか?と言いたくなりますが、まあ、その時の世の中の雰囲気がそうだったということなんでしょう。
しかし、専業主婦であれば保険料払わなくても年金貰えるというのを「婦人の年金権の確立」と称して、今の「男女共同参画の歩み」に堂々と載っけているのも面白い。

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