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2006年6月28日 (水)

労政審中断!?

今日の各紙によると、昨日の労働政策審議会労働条件分科会は、労使双方が素案に反発して審議が中断、次回日程も決められなかったとのことです。

各紙のサイトに記事が掲載されていないので、紙の方から引用すると、毎日新聞が一番詳しく、「審議会で、使用者側委員は「割増賃金や休日確保などが突然出てきた。使用者側委員は拙速な論議に一致して反対する」と表明。労働側委員も「解雇の金銭解決など我々が反対してきたことが反映されていない」と述べた」と書いています。

また、読売新聞では、残業割増の引き上げについて「使用者側が「必要のない残業がかえって増える」、例の自律的労働時間制度なるものについて「労働者側が「長時間労働を助長する」と反発したと書いています。

せっかく、労働契約法制については素案にかなりの改善も見られ、労使の歩み寄りも可能かな?という感じになってきていたのですが、やはり労働時間法制の扱い方の不手際が労使双方の不信感を強めているように思われます。

ここは、労働契約法制はなんといっても必要なのですから、労働時間法制の方を一時冷却できないのかなあ、と思うのですが、それこそ宮内さん率いる規制改革会議からの宿題でエグゼンプションをやらないと首が飛ぶ厚生労働省幹部としては、そういうわけにもいかないのでしょう。何が何でもエグゼンプションをやるために、残業割増の引き上げなどという大変筋の悪い案を無理に持ち出して、労働側のご機嫌を取ろうとしたのが、逆に使用者側の逆鱗に触れてしまったというところでしょうか。

私の意見は、このブログで何回も書いていることですが、一定水準以上のホワイトカラーに対して、労基法第37条の適用除外、つまり残業手当は払わなくてもいい、しかし、物理的な労働時間規制は外さない、一定時間以上の残業は制限する、というお金のエグゼンプションこそが、使用者側が本音で求めていること(労務コストの削減)にもちゃんと対応するし、過労死や過労自殺という長時間労働の弊害に対しても対応しうるベストの選択だと思うのですが、厚生労働省はあくまで労働時間規制の適用除外に固執し、それと一般労働者の残業代の引き上げというまさに労務コスト増大でしかないものの組み合わせという、いささか統合失調的な政策を追求してきたあげく、こういう事態になってしまったわけです。

しかし、せっかくここまできた労働契約法制を野垂れ死にさせないためにも、ここは労働時間法制を思い切って組み替えて、なんとか来年の通常国会に持っていけるようにしてほしいものですね。事務局が動かないのであれば、労使が自主的に妥協案を模索するということがあってもいいのではないでしょうか。労働側にとっては、ここで労働契約法制を水子にしてしまうと次はいつ機会が巡ってくるか分かりませんし、心ある使用者側にとっても、ここで労働契約法をきちんと作っておいた方がメリットがあるはずだと思うのですが。

<追加>

労働弁護団の水口洋介さんのブログに、昨日の審議会のことが書かれています。

http://analyticalsociaboy.txt-nifty.com/yoakemaeka/2006/06/post_6fdc.html

これによると、使用者側が7月の取りまとめに強く反対し、「労働契約法は使用者に新たな規制をかけるもので中小企業の理解を得られない」とか、「有期雇用契約の期間の定めのない労働契約への優先的採用機会の付与でさえ、新たな規制ということで反対」しているんだそうです。これはやや話をぶちこわしにする言い方ですねえ。まあ、恐らく、このままでは素案で中間報告にされてしまうという危惧から、敢えてぶちこわしにかかったのでしょうが。

正直言うと、労働側の感覚はだいたい分かっているつもりなのですが、使用者側がどの辺を落としどころに考えているのか、今ひとつ見えにくい感じがします。みんなが労務屋さんみたいな感覚であるなら話は早いのでしょうが。

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