勝手に不法移民を合法化するな!
ちょっと面白い記事。
http://www.agi.it/english/news.pl?doc=200605271439-1101-RT1-CRO-0-NF51&page=0&id=agionline-eng.arab
イタリアのフェレーロ福祉相が、イタリアにいる50万人の不法移民を合法化すると語ったことに対して、EUの副委員長でイタリア人のフラティーニ委員が語ったことには、そういうことは予めEUに話をすると約束しているはずだ、ある国で勝手に不法移民を合法化すると(国境管理がなくなっていますから)他の国に大きな影響を与えることになる、云々。
これはある意味でEUの大いなる矛盾でして、域内の国境をなくしていって、全体としての移民コントロールをしていくというのが大きな方向なんでしょうが、不法移民を合法化するかどうかの権限は加盟国にのみあるんですね。
しかも、せっかく2年前に中東欧諸国が大挙加盟してきたのに、労働力の自由移動はお預けになり、つい先日の2年目の見直しでも、数カ国は自由化しましたが、イタリアはドイツ、オーストリアと並んで対中東欧労働鎖国を維持、その一方で、(主としてアラブ系と見られる)不法移民に対してごっそりアムネスティを出すというのでは、話がひっくり返っているぞ、といいたくなるのはよく分かる。
とは言え、イタリア政府からすれば、中東欧からの労働者はまだ来ていないのに、アラブの不法移民は現に目の前にいるんだから、ということなんでしょう。
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