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2006年5月19日 (金)

雇用保険で少子化対策、はダメよ?

5月7日のエントリーで紹介した「雇用保険のカネで少子化対策を」というのは、厚生労働省サイドが3事業を廃止するかわりに少子化対策に使いたいということで差し出した提案だったようで、これに対して小泉首相は「雇用保険三事業のお金を使うのはいかがなものか。官でいろいろ事業をやった簡易保険や年金福祉事業団と同じ発想だ」と述べ、見直しを求めたとのことです。

http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20060519AT3S1801N18052006.html

少子化対策だろうが何だろうが、雇用保険のカネを政策目的の事業に使うことに対して否定したということなのでしょうか。今まで(政治家の皆様のご要望にお応えしすぎて)福祉施設や宿舎など批判されるような箱物をたくさん作ってきたのは確かですが、石油ショック時の雇用調整助成金を初めとして、その時代時代の要請に応えてさまざまな助成金や給付などが利用されてきた歴史を考えれば、そうむげに一律に否定するものでもないのではなかろうか、と思うのですが、どうなんでしょうかね。少なくとも、労使双方とも、単純な廃止に対しては強く反発するのではないかと思います。

実は、現在既に労働政策審議会の雇用保険部会で、雇用保険制度の見直しについての議論が始まっていまして、何れこの問題についても議論されることになろうと思いますが、一般会計でどの程度まで政策的に必要な財源を確保することができるのか(主計局の目がつり上がるのが目に浮かびます)、を考えれば、そう簡単な話ではないはずだと思います。

http://www.mhlw.go.jp/shingi/2006/03/txt/s0303-2.txt

この首相発言に対し、猪口少子化相、川崎厚労相、谷垣財務相が、それぞれ次のように発言したとか。

http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20060519AT3S1900Z19052006.html

少子化相「首相の意向は重要。背後の考えをよくくみ、議論を深めてほしい」

厚労相「首相の考えを直接聞いてから検討していく」

財務相「財源論なしに議論されるのは困る。公債発行になれば支援すべき世代につけを回すことになりかねない」

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コメント

>雇用保険の財源を少子化対策に活用する厚生労働省案

これって厚生労働省案じゃなくて、少子化対策専門委員会(内閣府)から出た案じゃないかと思うのですが…
ところで、5月7日のエントリーのリンク先が見事に消えてますね(笑)

名探偵namiさんの推理について、組織内にいたこともある人間の感覚も交えて申し上げますと、「厚生労働省」という組織の中の人間は必ずしもそういう人格で動くわけではない、という点が重要です。
この問題、いろいろな利害関係者が錯綜していますが、厚生労働省の中だけ考えても、佐藤先生らと基本的スタンスを共有しているのは、雇用均等児童家庭局の旧労働省婦人局部分であって、旧厚生省部分(旧児童家庭局)は同情するならカネをくれの話が中心ですし、子どもに使うカネがないからといって、年寄りのためのカネをくれと言ってこられては困ると思っている年金局等旧厚生省メジャー局は責任を押っつける相手がほしいし、一方雇用保険3事業は原則廃止だとぎゅうぎゅうにいじめられている職業安定局は、雇用政策に雇用保険からカネをつける大義名分がほしいわけですから。大臣が否定すると言うことは、その部下たちがそんなことを考えて動いていなかったと言うことと同義ではありません。
じゃ猪口さんは自分でものを考えて言ってるのかというと、こちらは連立与党など政治的な配置関係の中で、単に口パクしているだけのように思われます。
ポスト小泉政治の方向付けという関心で動いている政治家からすれば、おそらく格差社会の是正という大きな枠組みの中で、子どもや弱者に優しい政治というイメージを打ち出すことに最大の利害があると思われますので(大統領になる前の現ブッシュ大統領の言っていたコンパッショネート・コンサバティズムという路線)、ここが違いの出しどころということになります。とすれば、首相がそれに牽制球を投げるのも自然です。

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