スペイン労使が有期雇用に関する協約締結
欧州労連(ETUC)のHPの記事ですが、スペインの政労使が、14ヶ月の交渉の末、去る5月9日に、有期雇用契約に関する協約の締結に至ったということです。スペインというのは面白くて、協約も三者構成なんですね。
ご承知のように、スペインはヨーロッパの中でも特に有期雇用契約の割合が高く、全体の3割以上、若者については半数以上が有期雇用契約で、まあ日本のフリーター社会の将来像みたいな所があります。
この記事によると、24ヶ月間有期契約を続けると無期契約に移行するということのようです。また、女性や若年者、長期失業者については4年のボーナスが云々とも書いてありますが、ちょっと良く意味がつかめません。
スペイン語のできる労働法研究者の方がいれば、原文に当たって是非とも教えていただきたい所なんですが・・・ってほとんど指名しているか:-)
しかし、なかなか皮肉なのは、ちょうどこれの裏返しがドビルパンのCPEだっていうことですね。常用労働者が過度に保護されるから若者や女性が不安定雇用になる、・・・だから2年不安定雇用を我慢したら常用化してあげよう、というのと、最初から常用雇用にしてくれれば最初の2年間は不安定でもいいよ、というのは同じことの裏表なんですが、前者は可哀想な有期労働者の保護だからいいことに見えて、後者は常用労働者の保護を奪うことだから悪いことに見えてしまう。なんだか、朝三暮四という言葉もあったような・・・。
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ご用命ありがとうございます。
原文は,スペイン労働社会保障省(MTAS)のウェブサイトに同日付で発表されています。狭義の労働協約ではなく,政労使による「社会対話」(ソーシャル・ダイアローグ)の成果のようです。
http://www.tt.mtas.es/periodico/Laboral/200605/LAB20060509.htm
問題の文書にあった謎の文言「ボーナス」ですが,原語は bonificaciones であり,察するに「雇用保証基金からの助成金」を意味しているのだと思います。
PDF版の6頁にある別表が内訳になっております。16~30歳の若年労働者(Jovenes)の場合,従前から年額800ユーロを2年間に渡って使用者に給付していたものを,今回の合意により4年間へ延長することにした――ということのようです。
投稿: GenOishi | 2006年5月12日 (金) 22時08分
早速のご回答ありがとうございます。
なるほど、助成金でしたか。ヨーロッパ系の言語の場合、訳すときに同系の単語に引きずられることがよくありますけど、それなんでしょうね。
これは、現在の日本の政策関心ともつながるものがあり、割と興味深い話なので、もう少し詳しく中身を知りたいですね。スペイン語の辞書を片手に一字一字読んでみようかな。
投稿: hamachan | 2006年5月13日 (土) 12時36分