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2006年4月 4日 (火)

ミュンテフェリンク副首相(労相)は産業別最低賃金がお好き?

2月20,28日、3月7日に書いたドイツの最低賃金をめぐる話題の最近の動きです。

4月2日付のフィナンシャルタイムズに「最低賃金は『多くのサービス業の雇用を破壊するだろう』」というタイトルの記事が載っていますが、これはドイツのミュンテフェリンク副首相(労相)のインタビュー記事です。前の記事では前向きとか書いてあったんですが、今度は後ろ向きで、しかもその理由がちょっと変わってきてます。

http://news.ft.com/cms/s/f7ebab0c-c293-11da-ac03-0000779e2340.html

「最低賃金を高く設定しすぎると雇用を破壊するし、低く設定しすぎると何にもならない。なお検討しなくちゃいけないが、私としては各業種ごとにそれぞれの最低賃金を設定する方がいいと思う」

要するに、製造業の賃金水準は結構高いけれども、サービス業の賃金は低いので、一律の最低賃金を(高めに)設定してしまうと、サービス業にとってまずいという話なんですが、そもそもはEUのサービス指令案からわき起こった話なんですから、難しい話ですね。

一方で、極東の某高労働コスト国では、産業別最低賃金を廃止して職種別賃金にするという案に対して、使用者側が反対してポシャってしまっていますし、なかなかどこも難しいようで。

http://www.mhlw.go.jp/shingi/2006/01/txt/s0119-3.txt

ところで、このFTの記事は、最低賃金は話のイントロだけで、彼が年金支給開始年齢を117年の歴史で初めて引き上げたとか、ドイツでは(ほかのヨーロッパ諸国と違って)若年者よりも50歳以上の高齢者の失業の方が2倍以上も深刻なんですが、それは高齢者の方がコストがかかるからだと明言し、誰も言わないけれども、そういう公務員みたいな年功制は見直さないといけないと言ったとか、失業保険の受給期間を12ヶ月から32ヶ月に延ばしたのがいけなかったんだとか、なかなか非社民的であるとほめているんですが(そういうほめられ方は彼にはうれしくないでしょうが)、一方で、先週解雇規制の緩和を差し止めたことにはこの記者は不満そうです。

全体としてやや焦点のぼけた記事ですが、なかなか面白いですよ。

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