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2006年3月31日 (金)

労働時間等設定改善指針

本日付で、労働時間等の設定の改善に関する特別措置法に基づく労働時間等設定改善指針が告示されました。

http://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/03/dl/h0331-6b.pdf

いままでは時短の指針だったので、かなり変わってます。まずはじめの方にあるのが労働時間の適正把握。自己の雇用する労働者の労働時間の実態について適正に把握していることが前提になるとし、従ってその雇用する労働者の始業・終業時刻、年次有給休暇の取得、時間当たりの業務負担の度合い等を適正に把握すべきと述べています。労働時間の適正把握は2001年のサービス残業通達で出されていますが、興味深いのはこの「業務負担の度合い」です。これがあとで効いてきます。

具体的な措置はいろいろと書かれていますが、目新しいのは、新たな項目として「労働時間の管理の適正化」というタイトルのもとに、時間的に過密な業務の運用により、労働者の疲労の蓄積や作業の誤りが生じ、健康障害や重大な事故につながる懸念があるとして、事業主に時間的に過密とならない業務の運用を求めている点です。これは法令の中で労働密度の問題に言及した初めての例ではないかと思われます。まあ、短ければいいってもんじゃないのは確かですが、この業務負担や過密労働の適正化というのをどういう風に取り組んでいくのかは、これだけではなんとも指針にならない気がします。これを具体化するだけで研究会の一つや二つ必要なんじゃないでしょうか。また、これは労働時間の設定改善という観点よりも、労働者の健康保持という安全衛生の観点が中心になるべきものでしょうね。

また、特に配慮を必要とする労働者として、特に健康の保持に努める必要があると認められる労働者(特に定義は見当たりませんが、長時間労働や深夜業を行う労働者をさすようです。)に対して、医師の意見を勘案して、労働時間の短縮や深夜業回数の減少等の措置を講ずることを求めています。

そのほか、育児・介護を行う労働者、妊娠中・出産後の女性労働者に触れていますが、さらに新たに単身赴任者に対して、心身の健康保持、家族の絆の維持、子の健全な育成のために、休日は家族のもとに帰って共に過ごせるよう、休日の前日の終業時刻の繰り上げ、休日の翌日の始業時刻の繰り下げを行うことを求め、休日前後の年休の半日単位の付与を検討せよとか、家族の誕生日や記念日には休暇を付与せよといったかなり細かい提示をしているところが目につきます。

また自発的な職業能力開発を図る労働者に対して、有給教育訓練休暇、長期教育訓練休暇等の付与、始業・終業時刻の変更、時間外労働の制限を求め、地域活動、ボランティア活動に参加する労働者に対して、特別な休暇や年休の半日単位の付与を求めているます。

総じて、労働時間政策が安全衛生とワークライフバランスを中心とする政策にシフトしていることがよくわかる政策文書と言えます。

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