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2006年3月20日 (月)

社会政策学会誌第15号

法律文化社から、社会政策学会誌第15号『働きすぎ-労働-生活時間の社会政策』が発行されました。昨年5月に開かれた社会政策学界第110回大会の大会報告を中心にしたものです。

http://www.hou-bun.co.jp/Mokuroku/hon/ISBN4-589-02937-5.html

実は、この中に、不肖私の論考も載せていただいております。「EU労働法政策における労働時間と生活時間」というタイトルで、上記大会で報告させていただいたものに、その後の動きをふまえてかなり書き加えたものです。

タイトルは「EUの」といいながら、半分以上は日本の法政策批評になっていて、やや羊頭狗肉かもしれません。

全体はまず、斎藤修先生の「農民の時間から会社の時間へ」と題する歴史的な論考から始まります。正直言うと、自分も会場で聞いていて、一番面白く興味を惹かれたのは、斎藤先生の報告でした。江戸時代の呉服屋の白木屋の掟書きなんかは、実に面白い。是非、読まれることをお薦めします。

次は、水野谷武志先生の「ジェンダー視点から見た労働・生活時間の配分構造」で、統計から実態を把握しようとしているものですが、実はこれ、細かいディテールが迫力があるので、この報告の文章ではちょっとさらりとした感じになってしまっています。水野谷先生はこの報告後、単著として『雇用労働者の労働時間と生活時間』(お茶の水書房)を出しておられます。各国のアンペイドオーバータイムの比較なんかも、こちらには詳しく載っています。

私をおいて、最後は久本憲夫先生の「実行可能な労働時間政策を求めて」です。リアリズムに基づく政策論という点では、私と共通する点があるのですが、何がリアルと考えるかという点で、私とかなり対照的な処方箋を出しておられるところが大変面白いですね。

その後に、大会で座長をお務めいただいた田中洋子先生によるまとめ的な文章が載っています。実は、当日はコメンテーターとして熊沢誠先生からも有益な批評を頂戴していましたので、それも載ってるといいなと思っていたのですが、それは載っていませんでした。

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