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2006年2月13日 (月)

職業教育はペイするか?

先週8日のエントリー(「職業能力ってなあに?」)の関連で、たまたま矢野眞和さんという方の「試験の時代の終焉」というもう15年も前に出された本ですが、読んでいたら、興味深いデータが出てきました。いわゆる教育の経済学というやり方で、学歴の収益率を計算しているんですが、機会費用を考慮しても大卒の方が高卒よりも収益率が高い、と、まあこれはそうだろうなあという結果ですが、同じ高卒の中で職業科卒と普通科卒でどうか。

1970年頃の高校は、普通科よりも工業科と商業科の方が収益率が高かったのだそうです。進学するならともかく、高卒で就職するなら普通科よりも職業科を選択する方が有利だったんですね。ところがこれが1975年頃には、工業科が普通科と同程度になり、80年には商業科の優位もなくなり、どうせ就職するんでも普通科にいった方が得ということになってしまったようです。やっぱり1970年代が日本社会の大きな転機であったことは間違いないようです。

この収益率が、90年代後半以降どのように推移しているのか、是非知りたいところです。職業教育は再びペイするようになってきているのか、それともまだ普通科の方が得なのか。

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